ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

中古住宅を購入する時の注意! その2

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

昨日の続きです。中古戸建住宅には、思いのほか注意点が多いです。前回は、建物についての注意点をお話ししましたが敷地(土地)部分についてもいろいろ注意が必要です。

 

2.土地について知らないといけない事

 

~土地面積について

 

土地の面積は、何㎡とか何坪などという表記がされますが大切なのは、その面積が「何を根拠に出された面積なのか?」これが、大切です。不動産の土地面積は、現在ではとても大切な数字ですが過去には、値段も安く取引自体も限定的な時代もありました。登記簿謄本自体も、明治になってから生まれたもので、当時は測量図自体が、ほぼありませんでした。

 

測量図も当初は、アナログ的に人が縄なんかを使って図っていたのが始まりの頃で、かなり長い期間アナログ的な精度の低い測量が続きました。 でも、測量すらしない取引もあったぐらいですから、測量しただけでも良かったんでしょう。測量図の精度なども、現在の技術とほぼ同等になったのは昭和60年ごろですから、実態として不備な物件が沢山存在しているのは、おわかり頂けると思います。

 

~そこで、測量とはどんなものか?

 

不動産の取引に使われている測量には、大きく分けて2種類あります。ただ問題なのは、2種類の内の1種類は面積の根拠にならず、隣接の所有者との境界の根拠にもなりえない図面なのです。大問題です!

 

~正しい測量図とは?

 

ズバリ「確定測量図」という測量図がこれです。この図面は、「土地家屋調査士」という国家資格者にしか作る事はできません。更に、この測量図を作るに当たり、土地家屋調査士が現地で隣接地の所有者と、境界を確認する手続きがあり、この測量図が完成した時に、第三者にも対抗でき(主張できる事)面積も、ハッキリとわかるのです。

 

~では、もう一つの測量図って?

 

名前はいろいろあります。「現況測量図とか単に測量図」などどれにしても、上記の「確定測量図」以外に「地積測量図」という測量図がありますが、これは法務局で取得できる土地の測量図です。この測量図は、基本的に確定測量図が無ければ作成出来ません。ので、信頼性などは「確定測量図」と同じです。

 

ただ、2ほど点注意があります。作製年月日が昭和60年頃以降のものである事と、その測量図に掲載されている土地部分が、測量の対象地となっていて残地扱いの掲載になっていない事。

 

どうゆう意味かと言いますと、残地とは実際には測量自体していない土地です。例えば、登記簿の面積で200㎡あった土地から、100㎡だけキチンと測量して、残りは登記簿面積の引き算(200-100=100)で 残地面積 100㎡と記載されています。こんな形態でも、測量図に隣り合った土地として掲載されている時があります。要注意です!

 

~なぜ?こんな事がおきるのか?

 

単純に、お金の問題です。説明だけですと簡単ですが、「確定測量」は費用が高いんです。土地の状況・形などの条件によって、金額はまちまちですが100㎡ぐらいの成形地でも、約30万円位の金額にはなります。そこで、古くても地積測量図があったり、売主さんが費用の負担を嫌がったりした場合、仲介する不動産業者は相手が知らないのを幸い、いかがわしい~~測量図的な書面でお茶を濁す…。良く使われる手です。

 

~そうなると、一体どうなるの?

 

普通に購入した方が住んでいるだけでは、問題はおこりません。しかし、下記の様な場合では問題解決に時間とお金が掛ります。

 

①すでに、隣近所と境界の事でもめていた。

②実際の土地に境界杭がない事が、住んでからわかった。

③自分が売却する時に、相手から「確定測量」求められる。

 

実際、土地の問題で一番多いのが境界に絡んだ問題です。それはそうでしょう。境界の問題は、両者が得する話には絶対なりません。ましてや、購入して入った方が一番の新参者にもなりますし、それまでの事情もわからないですし…。万が一、面積が小さかったら笑い話にもなりません。本当にあるんです。買った土地の面積なら建てられる予定だった建物が、面積が20㎡も小さくて建てられなくなった話。

 

※では、どうすればいいのか?

 

簡単です。上記に書いた通り、「確定測量図」又は「地積測量図」で、確認を取った上での取引にすることです。契約前でも、測量図を出してもらう事は出来ますので、それで確認しましょう。その測量図が、説明した測量図ではない場合、確定測量を条件とした売買契約にしましょう。

 

決して、引き渡しを受けてから自分でやればいいか~的な考えはやめましょう。なぜかと言いますと~

 

既に境界でもめている場合、引き渡しを受けるまでその事実を知る事ができないリスクを負います。また、境界の立会いを求める作業がありますから、今の所有者の方が隣近所と親しくしている場合が多く、手間がかかりませんし事情も分かっているもの同士での立会いの方が、スムーズに行くのは日を見るより明らかです。自身の為には、お金を出してでもやっておくべき事ですね。

 

面積等の話だけで、長くなってしまいました。続きは、次回に~ まだまだ知っておくべき事があります!

 

今では自分で物件を売りに出せるウチコミ!売買REVOというサイトなどもあります。
有効に使って不動産物件の売却、購入をしてみてはいかがでしょうか?

baibai

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

ページのトップへ

ウチコミ!