「猫付きシェアハウス」の作り方、運営方法を教えます!(2/3ページ)
山本 葉子
2020/10/08
猫たちは共有スペース、各部屋を自由に移動
実際に猫付きシェハウスの運営をはじめる手順は次のようになります。
まず、「猫付きシェアハウスのオーナーになりたい!」と勉強会においでいただいたり、物件をお持ちでご猫付きシェハウスにしたいという相談メールをいただいた方と、物件について検討を開始します。
やはり、立地はとても重要で、猫付きだからといって、普通のシェアハウスでがうまくいかないところでも、入居者が集まるというわけではありません。
また、入居者を女性限定にするのか、男女が住めるように運営するのかも話し合います。部屋数は多いほどよいというわけではありません。周辺の環境などを考慮しながら、採算性を考えていきます。
共有スペースのリビング
当然ですが、一部屋の大きさが適正に取れることがもっとも重要です。狭すぎるのも問題ですが、逆に大き過ぎるお部屋だと、家賃が高いくなり、入居者が決まりにくいという部分もあります。
室内の仕様は一般的なシェアハウスとほぼ同じですが、違いは各部屋に「猫ドア」を付けている点です。
猫仕様猫ドア
猫たちは共有のリビングはもちろんですが、各お部屋を自由に出入りできるようになっています。ただ、猫ドアにはロックがかけられるようになっていて、必要な場合は入れないこともできますが、基本的に住人さんのお部屋も自由に行き来できるようにしています。
そして、保護団体がとして一番に重要に考えることは「猫の逃走防止手段」をしっかりとすることです。
具体的には玄関やベランダには二重ドアを設置します。
逃走防止二重ドア
逃走防止ベランダ
ファミリーで暮らす戸建てもそうですが、多人数が暮らすシェアハウスでは、こうした二重のドアは必須の措置になります。猫たちは、おうちに不満がなくても好奇心のカタマリなので、常に脱走を狙っています。外に出て不幸な事故に巻き込まれないためにも、「二重ドア+出入りのルール」を作っておくことは必須な重要項目です。もちろん、住民の方のプライベートスペースである各お部屋の窓も「ロック機能のついた網戸」を設置します。
この記事を書いた人
NPO法人東京キャットガーディアン 代表
東京都生まれ。2008年猫カフェスペースを設けた開放型シェルター(保護猫カフェ)を立ち上げ、2019年末までに7000頭以上の猫を里親に譲渡。住民が猫の預かりボランティアをする「猫付きマンション」「猫付きシェアハウス」を考案。「足りないのは愛情ではなくシステム」をモットーに保護猫活動を行っている。