家賃未払いで立ち退きを強制執行する前に
ウチコミ!タイムズ編集部
2014/09/27
前回のブログの滞納ケースから家賃未払いで立ち退き強制執行を防ぐ対策を考えてみましょう。
【滞納予備軍の芽を摘む】
現代は、カード全盛の世の中です。ローンやカードを使っていない方は、ほぼいないでしょう。賃貸住宅にお住まいになる方も、そういったシステムを利用されている方がほとんどでしょう。
カードやローンの場合、支払期日を1日でも過ぎれば、即請求などの問合せ・連絡が入ります。民法上でも、金銭債権(お金の貸し借りなど)は、期日を過ぎれば延滞となります。そこに事情等は介在しません。つまり、お金の支払いは、どんな理由があっても期日を過ぎると延滞になる。と規定されています。
ですから、期限を過ぎた件に請求者が遠慮する事はありません。事務的に「支払は済んでいるのか?、支払はいつできるのか?」を確認すればいいと思います。ケース1の当初部分から分かる様に「多少遅れていても、払ってくれている・・・。」という感じで流してしまっています。借主の為にも、大家さんの為にも請求はキッチリと行いましょう。
クレジット会社やローン会社は、確実に連絡・請求をしていますので、そこと差が付く形がうまくないと思われます。特に、ほんの1日、2日だと思わずに請求する方が滞納の目を摘む可能性が格段に上がります。請求すべき時にキッチリと連絡をして、相手にも意識をしてもらう環境を作って行きましょう。
【連絡の際の注意】
あくまでも、支払日に支払っていない事で連絡をしているので、大家さん側が悪いわけではありませんが連絡の仕方で無用なトラブルは、そもそも必要がない事です。ケース1の様に、連帯保証人ではない方に内容を話してしまったり、朝早くや夜遅く、あまりにも頻繁になど、想像しただけでもトラぶりそうではないですか。
留守電に入れて1日待つ対応や、時間を変えて連絡する、折り返しの連絡が○○までにない場合、連帯保証人に連絡します。・・・などの告知を予めするなど、丁寧なやり方で行いましょう。トラブルになってしまうと、滞納の話なのに相手側にも口実を与えてしまいます。解決を難しくする事はあっても、有利になる事はありません。
【家賃未払い解決時の基本的な方策】
イザとなれば、連帯保証人となるのは仕方ありませんが、本人と十分な話をしないうちに連帯保証人を頼ってしまうのも解決を遅らせる場合があります。もちろん、本人と全く連絡が取れない場合はしょうがないのですが、まずは本人とやり取りをしましょう。
結局、この問題が一旦は解決したとしても、張本人が賃貸住宅に入居している上に、その後の家賃の支払いもありますから・・・。
家賃未払いで本人と話す際も、追い詰めすぎたり、「○○月○○日までに振込んでください」という様な、一方的過ぎるのも逆効果になります。すぐに強制執行せずに相手と向き合って話をして、現実的な解決法を模索しましょう。
相手に「どうにでもなれ!」と思わせたら、こちら側の負けになってしまいますから。
それと重要な事をもう一つ。賃貸住宅の管理を不動産屋さんに相談依頼している場合、本当に親身になって対応してくれる不動産屋さんばかりではありません。繊細な問題ですし、時間も大切です。是非、自分が入って対応の状況・進み具合は確認してください。「こんなはずでは・・・。」ではすまされませんから。
そして、連絡も取れない。連帯保証人もダメ。かれこれ3カ月以上経っている。となったら、スグに弁護士等に相談にいきましょう。
立ち退きの強制執行訴訟になるにしても、立ち退きを回避できるにしても、準備などがありますし時間もかかります。料金の件も相談しながら、確認しながら進めていけば、大丈夫でしょう。
不動産経営に関してはもはや不動産会社さんにおまかせということでは成り立たなくなりつつあります。
大家さんも自分で動いて集客をしてくることが大事です。しかし、これまでのシステムでは自分でできることは限られていました。そんな中出来上がったのが大家さんが自分で物件を紹介できるサイト、ウチコミ!です。
所有されている物件の募集をかけることが可能です。大家さんであれば是非一度見てください。
この記事を書いた人
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