アパート家賃滞納〜実際の交渉事例と注意点
ウチコミ!タイムズ編集部
2014/09/26
賃貸住宅の経営をしている大家さんにとって、家賃滞納は見過ごせません。今回のお話しは、実際に起きた滞納事例から対応策などを検証して行こうと思います。
【ケース1:いつの間にか滞納・・・そして、事件】
入居の時には、ごく普通の方に見えました。入居申込、入居審査時には、職業・年齢・勤め先など・・・。問題がある様には見受けられないどちらかと言えば、誠実そうな雰囲気の方だったそうです。しかし、入居間もなく家賃の支払日が遅れがちになる事が頻繁になっていました。
大家さんとしては、アパート家賃滞納が翌月になる事もなかったので、あまり気に留める事も無く過ごしていました。この時点では、家賃の振込が遅れるといっても、せいぜい2〜3日ぐらいでしたので、あまりウルサがられても・・・。というごく自然な感覚で見過ごしていました。
そして、入居から1年以上もこんな状態が続いていましたが、家賃の入金はされていたのでそのまま過ごしていましたが、月を跨ぐような支払いが何度かありました。でも、基本的に家賃の入金はありました。
ただ、遅れが今までよりも明らかに大きくなってきました。場合によっては、アパート家賃滞納が月の半ば、つまり次の月の半ばまで支払われない事が多くなってきました。
こんな事が続いて来ると、大家さん側も「この家賃は何月分なのか?」分からなくなってきました。この時点で、管理している不動産屋さんに連絡して、借主さんに注意の電話交渉をしてもらったそうです。
しかし、その連絡もあまり効果はなく、状態は変わりませんでした。その後、ついに家賃が月を跨ぐ「滞納」が発生し始めました。
この段で、管理している不動産屋さんに、キチンと期日分を支払うように連絡を取ってもらいましたが連絡が取れたり取れなかったり…。結局、埒があかない状態が続いてゆきます。
本人に連絡が取りづらい事や滞納分が2か月分になって来ている事から、連帯保証人に連絡をとりました。ところが、その直後、滞納している本人から管理している不動産会社に連絡がはいります。
「ふざけるな!どうゆうつもりだ!」と、烈火のごとく怒っている借主・・・。
実はこの時、管理している不動産会社の担当者が「連帯保証人」ではない人に連絡をして、滞納の交渉をしてしまっていたのでした。
この借主の連帯保証人は、実の姉でした。この担当者は、連帯保証人の確認をよくしないで、連帯保証人のご主人に交渉をしてしまっていた為、先方の借主、連帯保証人、そのご主人の間で「ちょっとした大事」に発展していたそうです。
確かに、アパートの家賃滞納をしている本人が一番悪いのですが、連帯保証人は実の姉だけです。
そのご主人は関係ない方になりますので、個人情報や個人のプライベートに抵触しています。この件で、借主が臍をまげて、問題がこじれた形になり、最終的には解決するのですが、余計な時間を費やす羽目になりました。
解決する為に、まずは借主をなだめる事からはじめて、借主のボーナスの時期まで滞納分を猶予しました。
通常の家賃の支払いは、銀行の口座振替を使ってもらう事にして、家賃が遅れた場合、すぐに連帯保証人に連絡するなどの取決めを文書化して、一件落着となりました。その後は滞納などは発生していないそうです。
このケースは、家賃滞納の中では至って健全な話と思います。しかし、幾つかターニングポイントや対応の違いで、結果が違ったのではと思えるポイントや注意点が浮かんできます。次回は、その話をしていきたいと思います。
不動産経営に関してはもはや不動産会社さんにおまかせということでは成り立たなくなりつつあります。
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この記事を書いた人
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