不動産投資に失敗するとき
ウチコミ!タイムズ編集部
2015/11/06
不動産投資は、一度スタートさせてしまえば毎月家賃収入が得られるようになり、リスクも低いことから、長期的に資産形成していきたい人にとっては強い味方になります。しかしながら、実際には様々な原因により失敗する人も存在し、中には良い物件を選んだにもかかわらず失敗してしまうケースも。この項では様々な失敗事例をご紹介します。これから不動産売買にチャレンジする場合は、できるだけ多くの失敗事例を知っておき、失敗の可能性を一つ一つケアしておきたいものです。
融資の段階で失敗した例
金融機関から融資を受ければ、本来買えないはずの不動産が買えるようになります。しかし、正しい知識が不足していたために、思わぬ失敗をしてしまうケースがあります。
例えば「自己資金ゼロ」で不動産投資ローンを借りるケースです。実際には自己資金ゼロではなかなか契約まで行かないことも多いのですが、なぜかとんとん拍子に話が進み、本当に自己資金ゼロで契約できてしまう人もいます。ところが不動産投資ローンでは、契約後の仲介手数料などの諸経費はカバーされません。不動産投資ローンに含まれるのは、原則として物件価格だけなのです。そのため貯金がないと、いきなり諸経費が支払えず資金繰りに困ってしまいます。投資では「おいしい話」に飛びつきがちですが、一度立ち止まって内容をきちんと把握し、自分の状況を冷静に見極めることが必要です。
他にも返済期間を短くしようとして失敗してしまうケースもあります。誰でもローンの返済は短期間に済ませてしまいたいものです。しかし、不動産投資には空室リスクや物件の修繕など、突発的な出費が付きものです。それを考慮せず、単純な家賃シミュレーションで短期間に返済を済ませようとすると、突発的な出費が生じた際に対応が苦しくなります。他にも所得税が上がる、住民税が上がるなどのリスクもあります。リスクを考慮し、無理のないシミュレーションをして返済計画を立てるようにしましょう。
投資対象物件選びの段階で失敗した例(1)
不動産にはワンルームタイプ、ファミリータイプ、一棟アパート、中古・新築など様々な種類があり、投資をする際にも迷ってしまいがちです。しかし、物件選びは投資対象を選ぶのと同じこと。慎重に決めなければなりません。
例えば、高い賃料で貸し出せると思って新築マンションを選んだ場合。新築マンションは入居者も見つけやすく、家賃収入がすぐに得られるので一見良さそうですね。ところが退去者が出た場合、それまでと同じ家賃では募集できない場合があります。新築マンションはいずれ中古マンションの扱いになり、そうなれば家賃も中古マンションの相場に合わせなければならないからです。こうなってくると、新築マンションは中古マンションに比べて高価ですので、ローンの返済が重くのしかかってくる可能性があります。
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