「不動産サイトの不思議」その1
ウチコミ!タイムズ編集部
2013/08/19
不動産に関する「不動産ポータルサイト」は、氾濫しています。一般の消費者の方々は、買うにしても借りるにしても殆どの方が活用していると思います。
■「不動産ポータルサイト」??って何?
~「スーモ」や「ホームズ」「アットホーム」などの不動産情報サイトの事です。このサイトの特徴は、不動産会社がサイト運営会社に使用料を支払って販売物件や、賃貸物件の「物件情報」を載せている形ですので、サービスというよりも「不動産業者の集客の為」に機能している形です。
ご覧になった事がある方も多いと思いますが、他の業種の…。例えば、電化製品や衣料品、食料品などのサイトと比べると全く違うものです。「アマゾン・楽天・ヤフー」等はカナリ自由に、知りたい情報も殆どが検索できるのに対して、不動産のサイトは全く消費者の自由になりません。
■どんな所が自由にならないのか?
~アマゾンなどのサイトは、値段などの比較も自由。気に入った物があれば、その場で購入も出来ますし、商品の情報も消費者の欲しい分の情報がほぼ全て取る事が出来ます。
~対して不動産のサイトでは、サイト内のゆる~いルールに適合した、どちらかと言えば不動産業者主導の規制の掛った情報や誤った情報等が、平気で載せられています。
①所在地の詳細が表示されていない。
~これは良くあるパターンですね。簡単に言えば、物件の特定がサイト上だけで出来てしまうと消費者としては、不動産業者に問合せをしなくても完結してしまう可能性が大きくなるので、不動産業者としては広告倒れになるからです。 つまり不動産業者の都合!
②同じ物件が、複数の業者から大量に掲載されている。
~これも普通に考えたらオカシナ話です。酷い時には、一つの物件を10社を超える不動産業者が広告している為、同じ物件が10数個並ぶなんて事が普通にあります。そんなサイトで「物件数ナンバー1」なんて言われても…。
③イザ!不動産業者に問い合わせて見ても、詳細不明?
~これも良くある話ですね。基本的に、ある程度(サイトに登録されている情報とイコール)の情報なら、何処の不動産業者でも分かりますが、詳しい情報や現在その物件が「まだ売れていないか」などの情報は、仲介業を行う不動産業者では、売主さんに確認しなければ分かるはずもありません。
不動産業者としては、あくまでも消費者からの問合せをさせる為のサイトへの物件掲載でしかありません。
■この沢山同じ物件が掲載されるカラクリは
~新築戸建物件やリノベーションの中古物件が多いのです。これは売主は不動産業者ですが、その売主は沢山の不動産業者に広告の承諾を出します。 売主とすれば、自分で広告費を負担するよりも沢山の業者に広告費を負担させて、早く売れればそれで良い訳ですからこの様な事が起こります。
④更に、売れてしまった物件の掲載をやめない業者もいる。
~これも未だに減らないですね。基本的に、格安物件や希少物件などで多く見られます。当然、お客様からの問合せを狙ってやっていることです。言っておきますが、不動産業界にも「公正取引委員会」などの取締り機関はありますし、毎月の様にこういった違法行為がばれて取締りを受けて処分されている日常もあるのです。
ただ、処分は軽めだったりしますが…。これ問題ですね。サイト運営会社側から見れば、広告を掲載する不動産会社はお得意様!いきおいルールや取締りも緩くナリガチなんです。
※結局、不動産業者主導のサイトしかない事が分かりますでしょう。
どのサイトを見て頂いても、ほぼ同じにしか見えません。どの物件一つを取っても、不動産業者に連絡するしかありません。ハッキリ言えば、不動産業者もサイト運営会社も消費者の方向など向いていません。凄い話ですね。逆に考えれば、ここで消費者の方を向いたサイトが出来たら今のサイトは全滅でしょうか?
そんな目で今一度、不動産サイトを眺めて見るのも面白いですね。しばらくこの話を続けて行きます。
貸主も借主も気持ちよく良い関係を作りたいものです。
部屋を貸したい人、部屋を借りたい人が集まり、コミュニケーションをしているサイトがあります。ウチコミ!と言います。借主さんも貸主さんも一度覗いてみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
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