株式会社設立の手続きについて

事務所

株式会社を設立する時に最低決めないといけない事項は①商号②本店所在地③事業年度④資本金⑥発起人⑦役員です。平成18年5月1日に会社法が施行される前までは、類似商号規制がありましたので、株式会社設立手続依頼があると、まず管轄法務局で同一市町村ないで同一目的の会社があるかどうかの調査をしたものです。 類似商号規制が廃止されたといっても、同一場所で同一商号は今でも認められていません。

ちなみに、同じ本店所在地で、A株式会社と株式会社Aは類似商号には該当しません。 つまり設立可能です。個人的にはスッキリと納得できませんが、法務局の受付時点では規制せず、不正目的があれば後は当事者で裁判等で争って下さいということです。

資本金については過去には最低資本金制度がありましたので、株式会社は最低金1,000万円、有限会社は金300万円未満の会社は設立することが出来ませんでした。現在は1円から出来るようになりました。

準備するもの

1.発起人の印鑑証明書1通 2.取締役の印鑑証明書1通 3.実印 4.会社実印の発注 5.資本金の入金のための通帳です。なんと平成2年までは発起人は最低7人必要だったのです。当時は実質的な経営者である1名が資本金の全額を出資しているにもかかわらず、6名の名前を借りて(名義株)設立した会社が多く見受けられました。

定款認証手続

定款とは会社の規則、を記載しているものですが設立の際には、設立予定の本店所在地を管轄する公証人(元裁判官、元検察官等)に認証してもらう必要があります。書類として定款作成しますと収入印紙4万円が必要ですが、電子認証(オンライン申請)の場合は収入印紙が不要となります。但し個人の方がオンライン申請する環境を準備するには費用がかかりすぎますので、個人で株式会社設立手続きする場合でも、定款認証手続きだけは、行政書士、司法書士の専門職に依頼された方がコストダウン出来ます。大阪で株式会社を設立する場合は、大阪の公証人、別の都道府県で設立する場合は、その都道府県の公証人に認証してもらわないといけないところが不便(改正してもらいたい)です。

資本金の払込

昔は、払込金保管証明書を銀行に発行してもらわなければ設立できませんでしたので、銀行との取引状況や、外国人籍等で苦労したことがありました。現在では発起人の通帳に資本金を入金した通帳のコピーに代表取締役が証明したものでよくなりました。一般の方が手続きの中で迷われるポイントは、定款作成日と資本金の入金日と定款認証の時系列と思われます。書籍では定款作成後、定款認証を受けた後に、資本金を入金してください。と記載している書籍が多いと思いますが、実務的には、資本金の入金日が定款作成後であれば、定款認証の前でも受理されております。

登記申請

登記申請日が会社の設立年月日となりますので大安吉日や日にちにこだわる方は注意が必要です。又土日は法務局が休みですので申請出来ません。通常は1週間~10日ぐらいで登記が完了いたします。

株主リストのご案内

平成28年10月1日から登記申請書の添付書類として株主リストが必要となりました。これは株主総会で決議する事項で登記事項である場合に適法に決議されたかどうかを証明するために求められるものです。いままでは株主の数を記載すればよかったのですが、これからは氏名・住所・株式数等を記載しなければなりません。設立が古い株式会社で上記のような名義株があるような会社、株主に相続が発生して未分割のままになっているケース 等は専門職に相談しましょう。

この記事のコラムニスト

岡田一夫
岡田一夫(司法書士・行政書士)
おかだ司法書士 / 行政書士事務所。同志社大学経済学部卒業後、平成4年司法書士試験合格、平成7年独立開業、平成8年行政書士資格取得。
不動産登記、商業登記等の登記業務を中心に、建設業、宅建業、運送業等の許認可業務も取り扱っております。多くの不動産賃貸経営者をクライアントとする税理士事務所の依頼により、相続に伴う財産・事業承継に数多の経験があります。最近では、経営者の高齢化に伴い、いわゆる家族信託スキームを利用した権利の保全・財産承継の業務が増加してきております。
登記業務はどの司法書士に依頼しても成果は同じですが、遺言、信託等の保全業務は「する」か、「しない」かで結果は全く異なります。他の士業と連携し、トータル的に国民の権利保護に寄与できればと考えています。
[担当]不動産登記
岡田一夫は個人間直接売買において決済完了後に登記手続きを行います。