転居時に必要な各種手続きとは?
細山勝紀
2016/01/07
引越しにともなう手続きいろいろ
転入届の提出、水道や電気の停止手続きなど、引っ越しに伴う各種届出や手続きはたくさんあります。必要な手続きや連絡先をリストアップし、漏れのないように対応しましょう。
引越し前にしておくこと
引越しが決まったらまずしておきたいことです。引越し前は荷造りなどで忙しくなりますので、できることから余裕をもって手続きをすませておきましょう。
(1)解約通知
まずは賃貸契約の解約通知が必要なので、管理会社か大家さんに連絡して退去日を伝えます。必要書類にサインして提出します。
(2)引越し業者への依頼
引越し会社を選定し、日時を決定して予約をします。引越しシーズンには混み合って予約がとりにくくなるので早めに手配をしておきましょう。
(3)転出届など役所での各種手続き
・転出届:退去前の市町村役場で転出届を提出し、転出証明書を発行してもらいます。印鑑と身分証明書を忘れずに。同じ市区町村内で引越しする場合は、「転出届」ではなく、転居後に「転居届」を提出します。
・国民健康保険:加入している場合は、資格喪失の手続きをします。
・国民年金:住所変更手続きをします。住所変更は転入後の手続きでいい場合もあります。
・印鑑登録:登録がある場合は廃止手続きをします。
(4)郵便局への転居届け
郵便物を1年間転送してくれるので、転居届けは忘れずに出しましょう。近くの郵便局に直接提出するか、ホームページからも手続きが可能です。手続き完了までに時間がかかる場合もあるので早めに連絡しておきましょう。
(5)水道
水道局または市町村役場の水道課に連絡して、水道の使用停止手続きをします。
(6)電気
電力会社に連絡して、停止手続きをします。
(7)ガス
ガスの使用中止手続きを行ないます。同時に転居先での開栓予約もしておきます。ガスの閉栓と開栓は立会いが必要なので早めに予約をしておきましょう。
(8)各種住所変更の連絡
契約先の機関に住所変更の連絡をしておきます。住所変更だけならホームページから手続きできる場合も多いです。
・銀行口座
・郵便貯金・携帯電話会社
・クレジットカード
(9)解約または住所変更手続き
固定電話、インターネットプロバイダ、新聞などの契約がある場合は解約または住所変更の手続きをしておきます。
引越し当日にすること
引越し当日に必要な手続きや精算もあります。ガスの開栓には立会いが必要なので、開栓の予約は忘れずにしておきましょう。
●旧居
・退去立会い:鍵の返却と部屋の引き渡しです。
・水道、電気、ガス料金の精算:引越し直前まで使用した料金を精算します。
・引越し料金の精算:引越し業者へ料金を支払います。
●新居
・水道:元栓を開ければすぐに使用できます。新居に用意されている、『水道使用開始申込書』に必要事項を記入して投函します。
・電気:ブレーカーをあげればすぐに使用できます。玄関やブレーカー周辺に用意されている『電気使用開始申込書』に必要事項を記入して投函します。
・ガス:ガス会社の開栓作業に立ち会います。
引越し後にすること
転入届は引越し後、14日以内に手続きが必要なので早めにすませましょう。仕事の都合で行けない場合は、委任状があれば代理人でも手続きが可能です。
①転入届けなど役所での各種手続き
• 転入届:印鑑、身分証明書、転出証明書を持参し、転入届を提出します。
• 国民健康保険:新たに加入手続きをします。
• 印鑑登録:必要な場合は新たに登録します。
②運転免許証の住所変更
管轄の警察署か運転免許センターで手続きをします。運転免許証と印鑑、住民票など新住所を証明するものが必要です。他都道府県からの転入の場合は、3cm×2.4cmの写真も必要です。
手続きは忘れず期限内に
引越しにともなう手続きはたくさんあるのでリストを作成して、手続き忘れのないように準備しておきましょう。引越しではやることも多くばたばたしてしまいがちですが、余裕をもってすませておくと引越し後もスムーズに新生活をスタートできます。
この記事を書いた人
株式会社ストーンズ 取締役社長
一般財団法人日本不動産コミュニティー認定 不動産実務検定講師、1級建築施工管理技士、宅地建物取引士。 1978年、神奈川県出身。武蔵工業大学(現・東京都市大学)建築学科卒業。大学卒業後、安藤建設株式会社(現・安藤ハザマ)に入社。主に賃貸物件の施工管理・企画営業に従事。2006年、賃貸管理業務に特化し地域に根ざしたサービスを展開しているストーンズに入社。10年より社長に就任し、現在に至る。 10年よりシェアハウス事業に参入し、12年シングルマザー向けシェアハウス『ペアレンティングホーム高津』を、一般社団法人ペアレンティングホームと共同企画してオープン。全国でも珍しいシングルマザーに特化した子育て応援型のシェアハウスとして、多くのメディアに取り上げられる。そのほかにも、川崎市を中心として多数のシェアハウスを運営し、13年5月に著作『賃料収 入が2倍に!?申込殺到!のシェアハウスの作り方』を刊行。