シェアライフを快適に過ごすには? 共用スペース使用時のコツ
内野匡裕
2016/03/17
リビングでみんなが快適に過ごせるように
一般の家庭では、テレビを見たり、お茶を飲みながらボーッとしたり、リビングはみんながそれぞれ自由に過ごせる場所になっています。シェアハウスにもリビングには大きなテレビやソファが置かれていることが多く、同居人と一緒に過ごすのはリビングまたはダイニング、という場合が多いのはシェアハウスも同じです。
ここで大事なのは「一緒に楽しむ」こと。家族で過ごすときに起こりがちな「見たい番組の時間がかぶる」というような状況はシェアハウスでもあり得るので、お互いの趣味を尊重できるよう「週ごとに交代で録画する」「人が見たい番組を一緒に見ることも楽しむ」など、住人同士ストレスが溜まらないルールを設けるといいでしょう。
オンライン動画サービスをみんなで利用するのもいいアイデアです。最近は低額で海外ドラマが見放題のサービスもあるので、映画好きが集うシェアハウスなら共同で使うとリーズナブルに楽しむことができます。リビングに収納がある場合は、好きな漫画やDVDを共用の棚に置いておけばちょっとした漫画喫茶のような空間も楽しめます。
時間帯によって過ごし方を変えてみる
ゲーム好き、ドラマ好きなどいろいろな人がいるので、よくリビングにいる人がいれば「一緒にゲームしない?」「お菓子食べる?」などコミュニケーションを取ってみると、そこから会話が弾むこともあります。
もちろん、リビングだからといって常に人がいるわけではありません。住んでいる人の職業や生活習慣によっても異なりますが、人が多い時間帯、誰もいない時間帯も当然あります。
誰かに会いたいときは夕方〜夜にかけての時間帯に行ってみる、ひとりでのんびり過ごしたいときは休日の昼間みんなが出掛けているときや朝早い時間にゆっくりコーヒーを楽しむなど、メリハリをつけて楽しむことでリビングスペースを上手に使いましょう。
キッチンで気をつけたいことは?
キッチンには家電・食器などいろいろな物が置いてあります。冷蔵庫のなかにはそれぞれがいろいろなものを入れていることでしょう。そこで、キッチンを快適な空間にするには「シェアする物と個人の物をキッチリ分ける」ことがポイントになります。
大人数のシェアハウスであれば、冷蔵庫が複数用意されていたり、個人のスペースが割り当てられていたりすることもありますが、少人数の場合だとひとつの冷蔵庫をみんなで使うというパターンが多いでしょう。その場合、ほかの人とたまたま同じ物を買ってきてしまうこともあるでしょうし、誰の物なのかわからないまま冷蔵庫のなかで傷んでしまっている、といったこともあり得ます。そこで、収納ボックスを使って整理する、わかりづらいものはふたに名前を書く、シールを貼るなどして自分のものだとわかるようアピールしましょう。
少人数のシェアハウスでは、調味料やオイルをシェアするところもあります。大容量のものを買ってシェアできるのは、ひとり暮らしではできないお得感があります。「使いたいのに材料がない!」なんて悲しい思いをしないためにも、 使い切りそうなときにはスムーズな補充ができるように同居人同士で買い出しのルールを決めておくといいでしょう。
シェアハウスならではの楽しみとして、つくった料理や、実家から届いた野菜や果物をみんなでシェアすることもあります。みんなの予定が合わなくても、机の上やホワイトボードにメモを残しておくだけで嬉しいコミュニケーションがはかれます。生活に欠かせない「食」を扱う場だからこそ、みんなで楽しめるようにルールやマナーを守りましょう。
バス&トイレも快適に
洗面所やバスルームなどの水回りは、汚れやすいだけあって、清潔に保ちたいものです。朝のバタバタした時間に使うことも多いと思いますが、自分が使うときに気持ちよく使えるよう「来たときよりもきれいに」することがポイントです。
たくさんの人が使うとひとり暮らし以上に湿気がこもりがち。カビも発生しやすいため、掃除はこまめに行なったほうがよいでしょう。
女性が多い場合は、排水溝が髪の毛で詰まらないよう注意が必要です。他人の髪の毛を触るのに抵抗がある人も多いので、自分が使ったあとはきれいに掃除するのがマナーです。
3人ぐらいの少人数のシェアであればシャンプーやボディソープなど個々の持ち物を出しておいても気にならないかもしれませんが、出しっ放しの人と、そうではない人がいると不公平を感じることがある可能性があります。洗面台の下にカゴに入れて収納する、使ったあとは個室に持って帰るなど、平等に使えるように話し合いましょう。
トイレも同じように、手軽に掃除や消臭できるグッズを置いておくなど工夫するといいでしょう。それぞれが気づいたときに率先して掃除するよう心掛ければいつでもきれいなスペースになります。
漂白やカビ除去など、少し時間がかかる掃除をするときも同居人に声をかけて行ないましょう。バスルームやトイレはいつ誰が使うかわかりません。ラッシュになったときも一定の清潔度は保てるよう、お互いの気遣いを大事にしてください。
この記事を書いた人
株式会社彩ファクトリー 代表取締役
10年前に国際交流経験を求めてシェアハウスに入居。自分自身が体感した「人との交流から得られる気づき、学び、視野の広がり、共に体験し、感動できる喜び」を、社会に受け入れられやすい形にリメイクして届けたいと、シェアハウスの事業化を決意する。 以来、勉強のために10物件に住み、200物件以上を見学、シェアハウス運営会社を副社長として設立し、デザイナーズシェアハウス4件を運営。その後、独立して株式会社彩ファクトリーを設立。 ひとり暮らしでは得られない「体験」の得られる環境にこだわり、コンセプトシェアハウスを17件プロデュース。全330室を運営。 起業家が切磋琢磨を楽しむ「起業家シェアハウス」は、起業家同士が日常的に相談し合い、刺激を与え合い、目標の実現を加速することを目指して運営。共用のセミナールームにてさまざまなビジネスイベントを開催している。これまで4年間運営し、上場企業の創業者や年商50億円規模の経営者も入居している。 また、「英語漬けシェアハウス」では、外国人が20パーセント以上となるように調整し、共用ラウンジでは英語で話すことをルール化、シェアハウス内で週2回の英会話レッスンを開催する。また、毎月国際交流パーティーを開催し、外国人との国際交流を日常化している。 その他、シングルマザーシェアハウス、東大合格シェアハウスなど、多くのコンセプトシェアハウスをプロデュースする。 彩ファクトリー http://irodorifactory.com