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賃貸経営、暑い季節の重要課題――内見した入居希望者が逃げ出している理由とは (3/3ページ)

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小バエの死骸が散乱

ニオイのほかにも、暑い時期に賃貸物件の空室で起こりやすい問題として、虫の侵入がある。

なかでも、一番姿を見かけやすいのが、小バエとクモだ。部屋の隅にクモが巣をつくり、そこで小バエを捕らえ、次々とエサにしてしまう。その結果、小バエの死骸が床に無数に転がっているといった風景を目にすることが非常に多い。この状況だと、女性の入居希望者などは大抵嫌な顔をする。まず、その部屋へは入居してくれない。

さらに、この小バエとクモ、実はさきほどの排水トラップの乾燥とも大いに関係がある。小バエの多くは、排水トラップが乾くと、そこから次々と侵入してくる。おそらく“彼ら”は下水管内部の汚泥の中で羽化しているのだろう。

次いで、部屋に小バエが飛ぶようになると、なぜかクモがこれに気づいて寄って来る。侵入経路は、主に換気扇だろう。

ともあれ、そのようにして部屋に“役者”が揃った結果、さきほど述べたようなことが起こる。空室の床に、ごま塩でも撒いたかのように、小バエの死骸が散乱する風景が生じるわけだ。

今そこにある空室の危機 避けるのは簡単 

このような暑い季節に起こる空室の危機。避ける方法は簡単だ。 

管理会社任せにせず、オーナーも頻繁に物件に出向き、しっかりと空室管理をすること。これに尽きる。 その点、物件が自宅のそばにあるオーナーは仕事が楽になる。有利な条件をぜひとも生かしてほしい。

なお、キッチンと排水口のほかにも、部屋のニオイの原因となりやすいものに、エアコンと壁紙がある。 このうち、エアコン内部の汚れとニオイは、特に見逃されやすい。内見時には気づかれなくとも、入居後、早速クレームになることもある。

さらに、壁紙については、喫煙者が入居していたケース、部屋でペットが飼われていたケースでは、全面貼り替えは必須としておくのがよいだろう。

タバコ臭は、かなり臭っていても、オーナー自身が喫煙者の場合は気づけないことがある。タバコを吸わない家族などにも確かめてもらうなど、ぜひ、細心の注意を払ってほしい。

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