一戸建ての価格の内訳
ウチコミ!タイムズ編集部
2016/02/28
■実際には工事費等も重要になる
一戸建てを考える場合に、よく注目されるのが坪単価です。一番価格が高いのは土地ですから、これはある意味当然ですね。しかし、実際には「本体工事費」「別途工事費」「諸費用」といった工事費も支払わねばなりません。これらを過小評価しないようにきちんと確認し、工事費用を比較検討するようにしましょう。
■本体工事費
家を建物としてほぼ完成した状態に作り上げるための費用を本体工事費と言います。本体工事はさらに「躯体工事費」「仕上げ工事費」「設備工事費」の3つに大別され、柱を立てたり梁を架けたりするのが躯体工事、外壁塗装や床のフローリング・クロス貼りといった施工をするのが仕上げ工事、キッチン・トイレ・浴槽などの取り付け、電気の内部配線、水道の配管、建具や造作家具の設置といったものが設備工事となります。総工事費の8割は本体工事費だと言われており、実際にはさらにいくつもの項目が内訳には記されているはずです。
本体工事が終われば、家の外観はほぼ整います。しかし、それだけではまだ住める状態にはなりません。
■別途工事費
家には水道管やガス管など、目に見えない部分や門などの外構部分も必要です。これが別途工事で、冷暖房工事や水道管の引き込み、ガスの配管工事、門扉やカーポートといった外構工事、排水工事などが含まれます。また、建設前に解体工事を行った場合はその費用も含まれます。
■諸経費
住宅ローン、各種登記、建築確認申請など、家を建てる際には様々な手続きが必要となります。他にも税金や引っ越し代など、工事費以外にかかるものが諸経費です。
ただし、坪単価は一般的に諸経費には含まれません。また、別途工事費が含まれていない場合も多いので、工事費全体をしっかり確認しておきましょう。
■坪単価は当てにならない
結論から先に言うと、坪単価は読者の関心を引きつけるキャッチフレーズのようなもので、実際の内実は様々。実際にかかる費用は見積もりを取ってみるまでわかりません。その見積もりも工務店ごと、住宅メーカーごとに工事項目が違っているので、一つ一つ書類や図面を見て丁寧に比較していくことが必要です。
また、本体工事費にも「諸経費」という項目があるのですが、必要経費と会社の利益が一体になっているのがこの「諸経費」です。普通は内訳が示されることはなく、モデルハウスや広告宣伝を大々的に展開する住宅メーカーの場合は経費の割合が非常に高くなります。
一方で、経費を抑えて他の工事にその分をまぶしてしまう会社もあります。いずれにせよ、最終的には自分が納得できる施工をしてもらえるように、チェックをきちんと行うことが必要です。
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この記事を書いた人
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