入居者の年収は下がるが賃貸住宅への要望は増え続ける
ウチコミ!タイムズ編集部
2015/02/24
前回のブログのデータから、日本経済が爆発的に好景気になる事は、今から20年以内でなければ難しいと言わざるを得ません。これは、経済活動の中心になる人口が確保できなくなってくることにも一因があるからです。そして日本人の収入もなかなか回復しない状況です。
また、空き住戸の問題が取りざたされている今日でも、新築の賃貸住宅は増え続けています。一方で、借主の今の要望に合う様な床面積の広めのバス・トイレ別の賃貸住宅が増えています。新築住宅ではなくとも、従来の住宅をリフォーム等している住宅も増え続けています。
今までのように、新入生や新入社員を期待しているだけでは、人口の推移や新規物件の後塵を拝するだけになるでしょう。懸念される状況を整理してみましょう。
1 賃貸住宅の顧客となる年齢層の人口減少及び、収入の減少。
今日の賃貸需要より、年数が経つにつれて賃貸住宅の顧客が減り続けてゆく事が考えられます。賃貸住宅の転居なども、今より減っていく事はあっても増える事は難しいでしょう。
2 新築の賃貸物件やリノベーションされた「新規物件」は市場に供給され続ける。
新築物件を賃貸市場に供給しているのは、一般の大家さんばかりではありません。土地活用を謳い文句にする「不動産業者や建設会社」、賃貸経営をサポートするサブリースを基盤に経営する「不動産会社や建設会社」などと・・・。
どちらの企業も「建物を建設する利益」が重要な収益の中心になっている為、減少する事は無いでしょう。
3 世の中の「賃貸物件」に対する要望の変化。
賃貸住宅の床面積、必要な設備、要求されるもの・・・。
- ワンルームの住宅であっても、1Kのように、よりゆとりのある住宅が好まれる。
- 3点ユニットは不人気の象徴となり、最低でもバス・トイレ別が要求される。
- 畳の部屋が不人気となり、フローリングの部屋が要求される。
- 洗濯機置き場も、室内に確保されていないと敬遠されがちになる。
- キッチンのコンロについても、1口タイプは敬遠されるケースが増えている。
10年程前に比べても、格段に変わってきています。その変化の影響が「古い住宅のリノベーション」であったり「新築への建替え」であったりします。空き家が増えている事からも、過渡競争が一段と激しさを増していく想像しかできません。
不動産経営に関してはもはや不動産会社さんにおまかせということでは成り立たなくなりつつあります。
大家さんも自分で動いて集客をしてくることが大事です。しかし、これまでのシステムでは自分でできることは限られていました。そんな中出来上がったのが大家さんが自分で物件を紹介できるサイト、ウチコミ!です。
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この記事を書いた人
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