賃貸管理において知っておくべきこと
ウチコミ!タイムズ編集部
2014/09/02
賃貸経営・賃貸管理で気を付けなければいけない幾つかの事について、前回は状況などのお話しをして来ました。今回は、どの様な状況になっているのか、どんな対応をしていく必要があるのか、どの様な考え方があるのか、などのお話しをしていきます。
■世の中の状況についての対応
現在の賃貸住宅を取り巻く環境は、お話しした通りとても厳しい状況ですが、端的に言えば経済の状況に左右されるものですから、その部分だけを気にしても難しいと思います。経済状況が良くなれば、物価が上がり、悪くなれば物価はさがりますので・・・。その事よりも、インターネットにどの様に対応していくかでしょう。
現在の賃貸の入居者のほとんどが、インターネットで賃貸物件を探しています。インターネットの賃貸物件ポータルサイトも現在では、星の数ほどあります。
最近、そんなポータルサイトも内容が変わってきているものが増えてきています。ただ物件を探すだけのものから、大家さんが主役の様に参加できるもの、もちろん借主さんも積極的に参加できるものまであります。そういったものを試してみるのも良いでしょう。
■賃貸住宅を取巻く法整備の状況
こちらについては、大家さんは特に注意してください。今までの賃貸管理経営では、旧来の慣習や民法の規定なども、言い方は良くありませんが結果として大家さん側が有利になっていましたが、今は「賃貸住宅の紛争防止条例」や「民法の改正」(こちらは、これから行われる事で、近いうちに詳しくお話しします)で、借主さんが保護される意味合いが強くなっています。この内容は、法律として発効されますので、従わないと「訴訟」などになった際には確実に勝てないという事になります。新聞、テレビなどを良く見て参考にしましょう。
■賃貸住宅の需要や要望の変化に対する対応
こちらも、時代の趨勢の影響と言えますが、大家さんの立場とすれば諦める訳にはいきません。
特に昨今では、3点ユニット(トイレ・バス・洗面が1つにまとまっているもの)を使用しているマンションやアパートの住戸の人気が著しく落ちています。つまり「バス・トイレ別」になっている物件の人気が上がっているという事です。しかし、1〜2万円で交換できる様な簡単な話ではありません。
それに、部屋の面積や建物の構造、間取りの問題なども大きく影響して、簡単に変えられるものではありません。もちろん、1番の問題はその費用です。これ自体も大きな問題ではありますが、交換できないケースの方が多いと思います。
ではどうするか?
簡単な事ではありませんが、他の付加価値やメリットを構築していくしかありません。
例えば、「家賃・敷金・更新料などの内容をこの地域の他の物件よりも安めに設定する」事や「学生が多い地域の場合、学生に便宜を図る様なサービスを提供する」「地域の特性などを前面に出したサービス等を模索する」など、中小の企業や、商店などが奇抜なアイデアで成功している事などをヒントに、賃貸契約にも経営戦略が必要になってきました。
既成概念にとらわれず、経費をかけないで、小さな需要層に訴えかけて行く…。賃貸管理はこんな努力も必要な世の中になってきました。
※賃貸住宅の経営を取巻く環境はこのように、変わってきています。大家さんにとって、大変な時代ではあると思いますが、下を向いているわけにはいきません。今後、ヒントになる様な記事もその都度、お知らせしていきたいと思います。
不動産経営に関してはもはや不動産会社さんにおまかせということでは成り立たなくなりつつあります。
大家さんも自分で動いて集客をしてくることが大事です。しかし、これまでのシステムでは自分でできることは限られていました。そんな中出来上がったのが大家さんが自分で物件を紹介できるサイト、ウチコミ!です。
所有されている物件の募集をかけることが可能です。大家さんであれば是非一度見てください。
この記事を書いた人
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