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敷金返還のトラブル事例|国土交通省の敷金ガイドラインでは不十分!?

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■これまでの敷金返還トラブルについて

 

東京は、東京ルールというガイドラインがありますので、条例に従っているのが殆どです。ただ、東京でも一部悪質なケースや、東京以外でも都市部を中心に悪質なケースがいくつかあります。そんな中で、最近多いケースを2件程紹介します。

 

①借主の住宅の使い方に問題があり、もめているケース

 

契約形態は普通賃貸借契約で、4年程住んでいました。敷金は、昨今の事情から1カ月、礼金なしという形です。問題は、退去時に判明しました。立会いで退去するお部屋を確認すると、ゴミ屋敷の様になっていました。自分の必要な荷物は既に運び出している状態で、ゴミだけが残されている状況でした。当然、引渡しの状態になっていないので、大家さんは借主に残留物を処分するように指示しました。

 

しかし、何日たっても連絡が取れず、やっと連絡が取れたところで話を聞いてみると、やってないとの回答。現地をそのままにしておけないので、大家さんと業者さんで部屋の確認に行くと、ゴミだけでは無く、汚れや壊れも何か所も見つかる始末。連帯保証人にも連絡しても、埒が明かない状態。

 

結局、このケースの大家さんは、自分で全て始末して「泣き寝入り」になってしまったそうです。

 

※このケース、誰が悪いって「借主」であることはまちがいありませんが、大家さん側でも出来る事はあったと思います。(くれぐれも、大家さんが悪いのではないのですが…。)
契約時点で、借主さんの仕事の状況(社会保険だと勤続年数などが見られます)や、源泉徴収票を見せてもらう事や場合によっては、保証会社を使い連帯保証人も付けてもらう。(親・兄弟・親族が好ましい)
など、事前にしっかりと審査する事や、保証会社を使う事でリスク軽減できる場合があります。

 

また、事件が起きてしまってからは、専門知識を持っている方に早めに登場してもらう事や状況によっては「少額訴訟」という選択肢もあります。「少額訴訟」は、弁護士に頼まなくても「司法書士事務所」でも引き受けてもらえて、費用も10万円程度です。当然、裁判所からの出頭命令も出てきますから、解決へ向かいやすい側面があるのではないでしょうか。(相手が常習犯の様な悪質なものだとダメな場合もありますが…。)普通に生活している方でしたら、効果はあると思います。

 

普段から、住宅の様子を見ておくのも手です。もちろん、部屋の中にづかづか入り込むわけにはいきませんが、建物の周辺の掃除や、メンテを兼ねて見ておくと「転ばぬ先の杖」となるかもしれません。集合ポスト一つ見ても、一事が万事だけではありませんが、うかがい知れる事もあります。

 

今ぐらいの季節でしたら、窓を開けてる事もあるでしょうし、ちょうど住人の方と会えるかもしれません。顔見知りになっている方が、色んな予防ができるのも事実です。お試しください。

 

②貸主の考え方などに問題があり揉めたケース

 

こちらの話も、上と同じ契約内容でした。住んでいた期間は、8年程で住んでいる方も会社員、家賃滞納の履歴も無し。という方が、退去の申出を1カ月以上前に行い、立会いも済ませ退去しました。数日後、大家さんから請求書が届いて、びっくりです。なんと、敷金6万円程預けていたにも関わらず、40万円近い請求書が届きました。

 

この借主さんは、壊したものなど無く、タバコもペットも無です。請求書には、クロスの全交換、畳の表替え、襖の張り替え、身に覚えのない建具の破損の請求までありました。驚いた借主さんは、連絡のあった不動産会社に連絡しましたが、取りつく島も無い有様…。

 

結局、弁護士に依頼して20万円以上の費用がかかり、敷金も取り返せませんでした。

 

■敷金返還ガイドラインは無意味なのか?

 

このケース、完全に原状回復の理解が違っています。こんな事が起きてしまうのも、今の法律・ガイドラインの不備なんでしょう。今回の法改正が行われると、こんな事件は発生しにくくなってくると思います。ただ、借主さんの不注意なんて事もあったりしますので、賃貸契約書の退去・敷金返還の部分は良く見ておきましょう。

 

それと、意外と注意していないのが、入居時と退去時の立会い書面や状況の確認時の写真などです。めんどくさがらず、気になる部分の写真を残し、確認書面などは写しを取っておきましょう。これだけでも、立派な証拠になります。

 

いずれにしましても、賃貸契約とはいえ法律に基づいて行われる「契約」です。先ほどの部分だけでもいいので、しっかりと見て、分からない事はその時点で正しましょう。

 

※この2つの敷金トラブル例の話、皆さんなんとなく聞いたりしているのではないでしょうか?

 

こんな事、自分には起きない。自分には関係ない。なんて、思えない内容だったのではないでしょうか。チョットしたチェックや気を使う事で防げたりします。また、こんな内容を知る事で防げる場合もあります。こんな機会に、今回の「民法の法改正」チョット調べて見て下さい。決して難しくはありません。みなさんも、いろいろ調べてみてください。

 

貸主も借主も気持ちよく良い関係を続けたいものです。

部屋を貸したい人、部屋を借りたい人が集まり、コミュニケーションをしているサイトがあります。ウチコミ!と言います。借主さんも貸主さんも一度覗いてみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

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