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不動産投資インデックス

エリア別に不動産の収益率を計算する
不動産投資インデックスとは、不動産投資の収益性を判断するための指標です。indexとは「索引」を意味する言葉で、広い意味では不動産の情報を指数化すれば「不動産インデックス」と呼ぶことができます。
不動産投資インデックスを利用すると一定の条件に当てはまる不動産に投資した場合の期待収益率をエリア別に知ることができます。指標としては主に「総合収益率」「キャピタル収益率」「インカム収益率」「不動産投資指数」の4つが挙げられます。

・総合収益率
単年度におけるインカム収益率とキャピタル収益率を合算したものを総合収益率と言います。不動産投資の目安になります。

総合収益率=インカム収益率+キャピタル収益率

・キャピタル収益率
期末の資産価格から期首の資産価格を引いた価格の期首資産価格に対する比率。1年間のキャピタルゲイン/ロスを表し不動産価格の変動率を知ることができるため、不動産価格の1年間の変化を知るのに有効です。

キャピタル収益率=(期末資産価格-期首資産価格)÷期首資産価格
期首資産価格=期首土地時価+期首建物時価
期末資産価格=翌期首土地時価+翌期首建物時価-建物減価償却費相当額

・インカム収益率
純利益(単年度における賃料収入等から経費を引いたもの)の期首資産価格に対する比率。資産価値に対する賃料収入等の収益率であり、1年間のインカムゲイン/ロスを表します。1年間に得ることができた収益率を知ることができます。

インカム収益率=純収益÷期首資産価格
純収益=[実質成約賃料(月坪)×延べ床面積×有効率×(1-空室率)]-経費
期首資産価格=期首土地時価+期首建物時価

・不動産投資指数
基準年を100として、毎年継続して再投資した場合の資産価値を時系列的に表せる指標。保有する不動産の資産価値を基準年と比べることができます。

不動産投資指数=前期不動産投資指数÷(1+当期総合収益率)
欧米では不動産投資インデックスの活用は一般的
不動産投資インデックスは不動産投資のパフォーマンスを評価したり、市場全体の状況を観察したり、不動産投資を行う際の判断に利用されます。地域、物件規模などのカテゴリー別に算出されるのですが、日本では会社ごと、機関ごとに作られており、取引事例の蓄積数に限界があるとも言われています。
欧米では投資家による不動産投資インデックスの利用が一般化しており、米英のNICREIF(ニクリフ)インデックス、IPDインデックス(IPD社が作成する指標)などによって不動産の選定や投資の評価を行っています。