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つなぎ融資

資金を短期で手当てすること
つなぎ融資とは、広い意味では資金ショートを防ぐために資金を短期で手当てすることを言います(ブリッジローン)。支払いと収入にタイムラグがある場合、収入を得る前に支払い期日が来てしまうと困ることがあるので、短期間の融資が存在するのです。不動産の場合は、「住宅ローンを利用する際に、実際に融資がなされるまでの間につなぎ目的で必要資金を借り入れること」という意味になります。
分譲マンションや中古物件、建売住宅のようにすでに完成している住宅を買う場合は、住宅を担保に住宅の完成時または引き渡しのタイミングで融資を受けられる住宅ローンがあるので、つなぎ融資は不要。もちろん資金が潤沢な場合も必要ないでしょう。つなぎ融資が必要になるのは、注文住宅などの新築一戸建てを建てる場合と住み替えを行う場合です。
なお、賃貸住宅を建築する場合は住宅ローンは使えません。建物を担保としてローンを組むことが成立する住宅ローンは「完成した建物」にのみ適用されるからです。ただし「アパートローン」などの賃貸住宅建築・取得資金に対応したローンがあるのですが、金融機関が分割融資に対応していない場合、やはりつなぎ融資が必要になるケースが出てきます。
住宅ローンでつなぎ融資を相殺する
なぜ新築一戸建てや賃貸住宅を建てる場合につなぎ融資が必要になるかというと、完成している建物であれば住宅ローンなどで購入時に支払いができますが、ハウスメーカーなどと契約した後で建設される新築物件の場合はローン融資より先に建築代金の一部支払いが始まってしまうからです。土地購入代金、着工金、中間金などは完成前に支払わなければなりません。また、分譲マンションや建売住宅であっても、引き渡し時にローンの実行が間に合わない場合があります。そこでつなぎ融資によって引き渡しまでの資金を賄うわけです。つなぎ融資を借りた当初は金利のみを支払うことで負担を軽減します。
住み替えの場合は、古い家が売れる前に魅力的な中古物件が見つかったりすることがあります。つなぎ融資を使えば、手元に資金が乏しくても素早く物件を押さえることができます。
つなぎ融資はあくまで短期間の融資なので、金利は約2~4%と高めに設定されていることが多いそうです。また、手数料や印紙代などが必要になることがあります。金融機関によっては抵当権設定の仮登記を行うこともあり、その場合は司法書士への報酬や登録免許税が必要になります。
返済のタイミングにも注意が必要です。つなぎ融資は建物の引き渡し時に清算するのが一般的。その代わり、完成後は建物を担保にローンを借りることができるので、そのお金でつなぎ融資を一気に相殺してローンを一本化することができます。