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特優賃

優良な住宅を安価に提供する
UR(Urban Renaissance)賃貸住宅や公共住宅の情報を調べてみると、「特優賃」という用語を見かけることがあります。特優賃とは「特定優良賃貸住宅」の略。これは「特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律」に基づいたもので、土地の所有者が国や県、または市からの補助と住宅金融公庫等の資金を利用して良質な住宅を建設、管理は住宅供給公社やJAなどの事業者が行うというものです。一般的には、中堅所得ファミリー層向けの賃貸住宅と位置付けられています。
世帯の収入に応じて国/県/市が家賃補助も行ってくれるので、入居世帯の立場からすると家賃負担が軽減されるメリットがあります。ただし、申し込む際は収入および入居資格の基準を満たさなければなりません。基本的には2人世帯以上が対象で、月額所得により区分が異なります。また、地方自治体によって諸条件が異なる場合があります。
特優賃のメリット
特優賃の物件は人気が高いのですが、それはメリットが多いからです。先に述べた家賃補助は、最長20年間にわたって実施されます。(自治体によって異なります)
最近では礼金ゼロや仲介手数料無料の賃貸物件が増えていますが、特優賃は礼金・仲介手数料が無料となっています。つまり、敷金と前家賃を用意すれば入居できるということです。
一般的な賃貸住宅では2年に一度更新する際に新賃料(賃料は据え置きのことが多いですが)の1ヶ月分が更新料として必要になります。しかし、特優賃では更新料も不要なので、長く住むほどお得になります(ただし、家賃補助は少しずつ減額される仕組みになっています)。
特優賃で供給される物件は公的な建築条件をクリアしているのも魅力です。具体的には、以下の特徴があります。
  1. 間取りは2LDK~3LDKが中心
  2. 耐火または準耐火構造
  3. 床段差のないバリアフリー、オートロック、追い炊き機能付き給湯を装備
入居者は毎年6月頃にその年の10月から1年間の家賃助成申請(所得調査)を行います。前年度収入から世帯月収入を確定し、区分を決定します(制度により異なる場合があります)。
入居後に単身世帯になった場合やり、世帯収入が基準範囲を超えたとしても、資格外にはならないのでいきなり住処を失う心配はありません。
また、年収が増えて区分が変わっても、家賃負担額は一度に増えることはなく、複数年にわたって段階的に上昇するようになっています。
人気が高いので必ず入居できるとは限りませんが、条件が合うのであれば検討に値する制度だと言えるでしょう。