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投資主

「株主」と「投資主」
不動産用語では「主(ぬし)」という言葉がよく出て来る印象があります。家主、貸主、借主、売主、買主…不動産投資まで範囲を広げると、投資に関わっていない人には聞き慣れない「主」も登場します。「投資主」もその一つです。
不動産投資信託においては、投資した人は「投資口」を持つことになります。投資口は株式投資における「株式」と同じようなものです。そして株を持つ個人・法人のことは「株主」と呼びますが、同じように投資口を得た投資家のことは「投資主」と呼びます。
株主総会は会社の基本的事項を決定する
株式会社では株主総会というものがありますね。株主総会とは、株主が会社の基本的事項について意思決定を行う機関のこと。同族会社などでは行っていないケースも多いようですが、原則としては開催するべきものとされています。大企業の株主総会はニュースになることもありますね。株主総会には次のような役割があります。

定時株主総会…毎決算期に1回開催される
臨時株主総会…必要に応じて開催される
〈話し合われる内容〉
通常決議…議長の選出、取締役や監査役の選任などに関する決議
特別決議…会社定款の変更、会社合併、株式移転、減資などに関する決議

ちなみに株主総会では多数決で決議を取るのですが、株主1人1票ではなく、持っている株の数に応じて議決権が与えられています。大株主と言えば、大多数の株式を保有している株主のことです(個人・法人の別は問いません)。
投資主総会は投資法人の重要事項を決める
不動産投資信託においても投資主の総会「投資主総会」が存在します。これは投資法人の重要な事項を決定する投資主による総会のことです。実際に投資主総会で議決される内容には次のような物があります。

  • 役員(執行役員、監査役員)の選任・解任
  • 会計監査人の選任・解任
  • 規約の変更

なお、不動産投資信託においては「会社型」と「契約型」があるのですが、証券取引所に上場している不動産投資信託はすべて会社型投資信託になります。会社型投資信託では投資法人が投資の主体となり、投資主は投資法人に出資します。そして収益が出たら投資法人から投資主に分配金が支払われるわけです。
一方、契約型は運用会社と信託銀行が信託契約を結ぶことによって成り立っている投資信託のこと。契約型投資信託は信託制度に基づいており、信託財産の運用等を行う委託者と保管・管理を行う受託社が契約を結ぶ仕組みとなっています。証券取引所に上場している不動産投資信託=REITは会社型ですが、日本の投資信託において主流なのは契約型の方です。