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三点給湯

効率の良さを追求した給湯法
賃貸物件を調べていると「三点給湯」という用語に出合うことがあります。三点給湯とはキッチン・バスルーム・洗面所の給湯を1台のガス給湯器や電気温水器で賄うシステムのこと。一度給湯を開始すれば、個別にお湯を沸かして給湯するより早くお湯を使うことができます(ただし瞬間湯沸かし器と違って配管が長く、使っていないときは末端の水は冷えているので、使用温度に達するまでは水を流し続けなければなりません)。大きめの瞬間湯沸かし器1台でキッチン・バスルーム・洗面所のお湯を賄っているとイメージするとわかりやすいでしょうか。以前はキッチンやバスルームに別々の瞬間湯沸かし器が設置されていたので、1台で賄える三点給湯は経済的だと言えるでしょう。
欠点としては、同時に複数の場所で湯を出すと、湯の勢いが弱まってしまうことが挙げられます。お風呂にお湯を入れながら洗い物をしたりすると、湯の勢いが落ちていることがわかります。また、1つしかない給湯設備が壊れてしまうとお湯がまったく使えなくなるというデメリットもあります。
給湯設備の分類法
三点給湯は3つの給湯を1つの給湯器等で賄うという意味でしたが、給湯設備そのものは種類が多く、「給湯方式」「方式」「加熱装置」などで分類されます。給湯方式には「瞬間式」と「貯湯式」があります。瞬間式は金属パイプの中を水が流れていて、ガスの火で金属パイプを温めることによって瞬間的にお湯を作り出します。貯湯式は貯湯タンクに一定の温度を保ったお湯を貯めておくタイプです。
方式の違いとしては「局所方式」と「中央方式」があります。給湯が必要な箇所に小型の湯沸かし器を設置して、個別に湯を供給する方式を局所方式と言います。お湯を循環させるわけではないので、毎回水を熱する必要があります。中央方式は宿泊施設や工場など、大量のお湯を供給する必要がある建物で使われることが多い方式で、大容量の熱源設備と供給用ポンプを使用します。貯湯式で湯を循環させるので、いつでもお湯が出るようになっています。
加熱装置には「直接加熱方式」と「間接加熱方式」の違いがあります。給湯機器の中に貯めている水を直接加熱するのが直接加熱方式、加熱コイルを内蔵した貯湯槽で間接的に加熱するのが間接加熱方式です。
家庭用お風呂給湯設備の種類
家庭用のお風呂給湯設備は、ガス給湯器・電気給湯器・石油給湯器・ハイブリッドに分かれます。それぞれ光熱費やランニングコストが異なるので、一長一短があります。また、自然の力を利用してお湯を沸かす給湯器はエコ給湯器と呼ばれています。