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利回り

表面利回りと実質利回り
利回りとは「利息・利益配当の元金に対する割合」「株の時価に対する配当金の割合」のことです。
利回りには大きく分けると表面利回りと実質利回りがあります。投資から得られる収益から単純な利回りを出したものが表面利回り、投資に必要な手数料や税金などの費用を考慮した利回りが実質利回りです。

  • 表面利回り = 単純な収益 ÷ 投資原本 ÷ 運用年数 × 100
  • 実質利回り = (単純な収益 - 費用)÷ 投資原本 ÷ 運用年数 × 100

当然ながら表面利回りの方が数字は良くなりますので、割り引いて考えることが必要です。
利回りに影響するのは売買益だけではない
実際には、金融商品によって利回りの算出方法は異なります。例えば不動産投資では次のような計算式になります。
  • 利回り = (家賃収入 - 経費)÷ 不動産購入金額 ÷ 運用年数 × 100

この経費の中には火災保険料や維持管理費、固定資産税などが含まれます。また、実際にはまだ賃貸を始めていないこともあるので、家賃収入をどのように設定するかによって利回りも変わってくるでしょう。

株式投資の場合は次のような計算式になります。
  • 利回り =(売買損益 + 分配金 - 売買手数料 - 税金)÷ 投資元本 ÷ 運用年数 × 100
  • 配当利回り =(1株あたりの配当金 ÷ 購入株価)× 100

投資信託の場合は次のような計算式になります。
  • 利回り = (売買損益 + 分配金 - 販売手数料 - 信託報酬 - 信託財産保留額 - 税金)÷ 投資元本 ÷ 運用年数 ×100

分母が大きい方が利回りは良くなりますので、売買益だけで勝負するのではなく、手数料や信託報酬などが安い商品を選ぶと良いことがわかります。
利率と利回りは異なる
ちなみに「利率」と「利回り」は異なる概念です。利率、または年利率は額面金額に対し毎年受け取る「利子の割合」のこと。一方で利回り、年利回りは「利子も含めた年単位の収益の割合」のことです。
例えば、年利率5%で債券を100万円購入し、4年後に売却する場合。104万円で売れたとすると、

100万円 × 年利率5% × 4年 = 20万円 譲渡益104万円 - 100万円 = 4万円

債券の譲渡益が4万円だったとすると4年間の収益は24万円。1年あたり6万円なので、利回りは6%になります(税金などの費用を除く)。
また、いわゆる「複利」で計算する場合も違いが現れます。この例で言えば利率は5%で変わりませんが、利回りは毎年の利息を再投資に回すことで上昇させることが可能です。