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レンタブル比

賃貸が可能な面積の割合
レンタブル比とは建築・不動産関係などでよく使われる用語で、延べ床面積に対するレンタブルエリア(賃貸が可能な面積)と非収益部分(エントランス、廊下、エレベーター、共用階段、共有トイレ、機械室など)の床面積の割合のことを指します。賃貸面積比とも呼ばれ、以下の計算式で求められます。

レンタブル比 = 賃貸可能面積(専有面積)÷ 延べ床面積

例えばレンタブル比70%であれば、延べ床面積の70%が賃貸可能エリア。延べ床面積が100坪の建物であれば、70坪が賃貸できる部分ということです。
不動産投資においてレンタブル比が重要なのは、エントランスや廊下などからでは賃料が得られないからです。一般的にレンタブル比が大きいほど収益性が高まると言われており、非収益部分が大きくなれば収益率は低くなってしまいます。
賃貸マンション、賃貸オフィス、貸事務所などを建てる際にはレンタブル比が収支計画の重要なファクターになります。賃貸物件を設計する際は設計士もレンタブル比を高めるために知恵を絞っていることでしょう。
ちなみにビジネスでビルを丸ごと自社所有しているケースは少なく、多くはビルの所有者が部屋を各会社に貸し出しています。つまり賃貸マンションと似たような仕組みになっていると言えます。また、自社ビルの場合はレンタブル比はあまり大きくない傾向があります。賃貸を目的とした物件ではないので、ビル自体の収益性を考えなくて良いからです。
レンタブル比が大きくても必ずしも有利とは限らない
建物の収益に貢献する部分が広ければ不動産投資でも有利なことは言うまでもありません。ただし、レンタブル比だけを見て収益物件を購入すると失敗することがあります。特に入居者が日常生活を送るマンションなどではレンタブル比に囚われすぎると入居者が集まらない可能性があります。
レンタブル比が大きいということは非収益部分、つまりエントランスが小さかったり、階段や廊下などが狭くなるということです。エレベーターや共用トイレなどが少ない場合もあるでしょう。レンタブル比が大き過ぎれば入居者の利便性が失われる危険性があるのです。
例え貸し出す部屋一つ一つの造りが優れていたとしても、エントランスが冴えないマンションは第一印象で損をしてしまいます。オフィスビルなどであればエントランスは簡素でも良いかもしれませんが、マンションでは入居者目線を忘れないようにしたいものです。