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礼金

礼金とは、賃貸借契約の際、借主が貸主に対してお礼の気持ちとして支払うお金です。

礼金の額
家賃の1〜2カ月分を礼金として設定している場合が多くあります。近年は礼金ゼロの物件も増えています。賃貸の公営住宅やUR住宅では礼金は発生しません。
礼金の歴史
礼金は主に関東地方での慣習といわれています。関東大震災後あるいは戦後、住む場所を失った人が家を提供してくれた人にお礼の気持ちとしてお金を支払ったことが発端だといわれています。近年、礼金を必要としない物件が増えているのは、こういった背景が現在の状況にそぐわなくなってきたためだと考えられます。礼金が関東地方の慣習とはいえ、たとえば関西地方にも同じような慣習があります。関西地方では、敷金・礼金のかわりに、保証金・敷引きという慣習があります。
関東地方の敷金・礼金が多くても2カ月分ずつ、つまり合計4カ月分程度であるのに対して、関西地方での保証金・敷引きは合計で6カ月分以上となるところも多くあり、賃貸借契約時の借主の初期費用は関東地方に比べると高いといわれています。しかし、これについても近年はさまざまで、保証金・敷引きゼロという物件もあります。
敷金
敷金は、借主の退去時に修理が必要な箇所があった場合の修理費用、あるいは家賃を滞納した場合などの保証金として貸主に事前に預けるお金でです。礼金と同じように家賃の1〜2カ月分としているところが多くあります。退去時の修理後、余った敷金は借主に返還されます。
仲介手数料
借主が賃貸借契約をする際に、礼金や敷金とともに支払うことが多い費用が仲介手数料です。仲介手数料は、物件の貸主と借主との間に入った不動産仲介業者に支払う手数料のことです。仲介手数料の上限は法律で決められており、貸主・借主ともに賃料の0.5カ月分とされています。しかし、承諾がある場合、不動産業者は、どちらか一方から賃料の1カ月分を受け取ることができます。
更新料
賃貸借契約をする場合には、あらかじめ物件の契約期間が決められています。その契約が満了する際、そのままその物件に住み続ける場合に支払う費用が更新料です。更新料は、契約時にその金額を決められており、関東では2年ごとに家賃の1カ月分としているところが多くありますが、地域や物件によってその金額はさまざまです。更新料は、法律で定められたものではなく、更新料の必要がない物件も増えています。
実質賃料
礼金や敷金、仲介手数料のほか、家賃や更新料など、借主が貸主に支払うすべての費用を実質賃料といいます。