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ルーバー

さまざまな場所に使われるルーバー
ルーバーとは、細長い羽板(はいた)を隙間を空けて枠組みに平行に組んだもののことです。「ルーバー」と呼ばれて思い浮かべるものは人によって異なるかもしれません。なぜならルーバーは様々な場所に使われているからです。

・住宅の浴室の窓
・住宅の窓ガラス
・住宅のリビングの天井
・住宅のバルコニー
・屋上の設備の周り
・ホテルや商業施設の外装等々

他にもエアコンや照明器具を隠すことにも使われますし、自動車のエアコンの吹き出し口などもルーバーになっています。デザインに溶け込んでいる場合もあるので、改めて観察すると「これもルーバーか」と気付くこともあるかもしれません。
多機能を同時に実現できる
ルーバー(louver)を英和辞典で確認すると「ガラリ」「鎧戸」「風穴」などが訳語に当てられています。ガラリとははめ殺しになっているルーバー、鎧戸とは枠ごと開閉できるもののことです。建築におけるルーバーの役割としては次のようなものがあります。

・日光を遮断する
・人の視線を遮る
・風を調整する
・雨やホコリを防ぐ

直射日光は室内の温度を上げるので夏場は避けたいもの。しかしカーテンを閉めれば光が入らなくなります。ルーバーであれば、羽板の角度を調整することで光の量を調整することができます。
開放感はほしいが外からの視線は気になる。そういった場所にはルーバー窓などを設置すると適度に外部からの視線を遮断することができます。
可動式のルーバーであれば、外から吹き込む風の量や勢いを調節することもできます。また、雨を防ぎながら風通しをよくすることが可能です。階段に設置すれば明るい空間を確保しつつ転落防止が期待できます。
ルーバーのメリット・デメリット
ルーバー窓を使えば、ハンドルなどでガラスの傾きを変えることで空気や風を取り入れることもできます。ドアをルーバーにすれば、閉じていても隣の部屋とつながっているので開放感があります。ルーバーを天井に使えば部屋が広く感じられますし、内側に照明器具を設置すればおしゃれな空間を演出することもできます。
ただし、ルーバーは視界も遮ってしまうので、外の景色を楽しみたい場合は開閉式のルーバー(ルーバー自体が開閉する)が必要です。固定式のルーバーでは非常時に脱出口として使えないので、簡単に開けられる非常開放機能が付いたルーバーも良いでしょう。また、ルーバーは壊されやすいので、防犯に不安があります。外に通じるルーバーは高い位置に限定したり、格子やプロテクターを設置して対応する必要があるでしょう。