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内覧会

内見と内覧
不動産用語に「内見」というものがあります。賃貸暮らしをしたことがある人なら聞いたことがあるかも知れません。「ちょっと物件を見てみたいんですけど…」ということで、物件の内部を見学することを内見と言います。内見は不動産会社の人が案内してくれることもあれば、鍵を貸してくれたり、現地に鍵が置いてあって自由に見学できることもあります。いずれにせよ、内見したい人は不動産会社に手配を依頼することになります。
これに対し、「内覧」という言葉には揺らぎがあるようです。内見と同じ意味で使われることもあれば、少し異なる意味で使われることもあります。ある不動産用語集では「一般の人への公開に先立って、限定した人々に非公式に披露すること」と紹介されていました。なるほど、内見とかぶる部分もありますが、行動の主体が見学者ではなく不動産の持ち主になっています。また、内見は不動産会社に問い合わせた人だけを対象にするという点では「限定した人々」に公開しているとも言えますが、誰でも申し込めるわけですから「一般」に対する公開だと考えることもできるでしょう。
国語辞典では「内見」は内々で見ることを指しますが、内覧は内々で見ること以外に「非公式に見ること」という意味が加わっている場合があります。さらに、これが「内覧会」となると「内見」「内覧」とは大きく意味が変わります。
内覧会は限定された見学会
「内覧会」はイベントです。「会」と言うからには、複数の人が訪れることが前提となっています。一般的には特定の人々に何かを見せる集まりのことを内覧会と言います。先に引用した不動産用語集では「限定した人々が参加する非公式な見学会」という紹介がされていました。公開に先立って人を集めて説明したり、意見や感想を開くために開かれる見学会です。マンションなどの販売においては、契約者やあらかじめ登録した人を対象に物件の見学会を行い、様々な説明を行うことを内覧会と呼びます。住宅のメーカーなどが新築の建売住宅で内覧会を行うこともあります。画像検索するとあちこちで行われる「予約制内覧会」や「完成内覧会」などのチラシを見ることができます。
Web内覧会と業界用語としての「内覧会」
最近ではインターネットを利用して自宅内部の様子などを公開することを「Web内覧会」と呼ぶこともあります。また、青田売り(未完成販売)したマンションが図面通りに完成したかどうかを引き渡し前に客に確認してもらう会も内覧会と呼ばれます。もっともこの業界用語には幅があるようで、デベロッパーによってはストレートに「建築検査」と呼んだりするようです。