リフォームの際に人気
二重サッシは二重窓、内窓とも呼ばれます。要するに窓のサッシを二重にしたもののことで、断熱効果に優れているのが特徴。主に北海道や東北など、寒い地域で多く使用されていましたが、近年では防音性・省エネ・防犯性なども考慮してリフォームの際に二重サッシを採用する例が増えています。
- 断熱性
- 室内の熱の6割近くは窓から出て行くと言われています。断熱材が入った壁を持つ住居でも、窓の気密性が低ければ断熱効果も半減です。通常のサッシ(外窓のみ)と二重サッシとでは、室内側の窓の表面温度が段違いになることが確認されています。二重サッシは室内が冬場に暖まりやすく省エネに貢献するだけでなく、夏場にも冷房が効きやすくなるメリットがあります。
- 防音性
- 近くに幼稚園や小学校などがあったり、家が道路に面していたりすると、外の音が気になるもの。二重サッシであれば大幅に防音効果を上げることができます。また、内側からの音も軽減できるので、赤ちゃんの泣き声や楽器の音など、近所迷惑が気になる音漏れにも効果があります。基本的にはサッシの間の空気層が大きくなるほど防音効果は上昇します。窓枠の幅があまりない場合でも、ガラスを厚くすれば効果を上げることができます。
- 防犯性
- 泥棒は1階居室の窓から侵入することが多く、ガラスを破って手を差し入れ、クレセント錠(回転させる部分が半円形の錠)を回して解錠する手口が大半であると言います。このような手口の泥棒に対抗するには、二重サッシにすることも有効です。侵入する際の手間が増えることで、泥棒に「あの家の窓は破壊に時間がかかる」と敬遠させることができます。
- 結露対策として
- 二重サッシは空気層によって室内側が結露しにくくなります。カビが生えて見栄えが悪くなったり、体に悪影響を及ぼすことを予防できます。
なお、最近では壁面と同等の断熱性能を備えた四重ガラス窓、五重ガラス窓も登場しています。新築の場合は断熱のことを気にせずに広々とした窓を採用できるメリットがあります。
二重サッシのデメリット
二重サッシは窓の枚数が多くなるということなので、掃除に手間がかかります。外側の窓は遠くなるので、外からでないと拭けない場合もあります。また、1枚の窓と比べて価格が高くなります。特に窓が2つ以上ある部屋の場合はすべての窓を二重サッシにしないと効果が薄れるので、コスト面を熟慮する必要があります。