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木材等級

JASが定めた木材の等級
木材等級とは、木材の取引の際に用いられる木材のランクです。代表的なものにJAS(日本農林規格)による等級があります。ランク分けの基準になるのは強度と品質です。構造用製材の等級の区分には次の2種類があります。

〈JAS認定材〉
  • 目視等級区分(甲種構造材・乙種構造材)
  • 機械等級区分

目視等級とは、節や丸みなど、強度に関して目視で見分ける区分のことです。機械等級はグレーディングマシンという測定器で強度区分を分ける方法になります。
JAS認定外の木材は無等級材として扱われます。等級があればどれぐらいの強度かすぐにわかりますが、無等級材は製品や種類によって強度にばらつきが出ます。
強度ではなく、見た目の良さ(品質)で判断される等級もあります。

〈材の角面に丸みの有る無し・程度による判別〉
  • 2等…材の所々に丸面「のた」が付いていて角面が少ない材
  • 1等…材の上部の方のみにに少し程度の丸面「のた」がある材
  • 特1等…材の角面に丸面がない材、ピン角の材

〈材の良質度の判別〉
  • 1等…節の多い少ないは関係なく材に「のた」がない材
  • 小節…25mm以下程度の節が1mに1個程度以内と少ない材
  • 上小節…10mm以下程度の節が1mに1個程度以内で節の数も少ない材
  • 特選上小節…数mm程度の節が2mに1個程度以内で節の数も少なく見ないと気がつかない程度の良材
  • 無節…節が全く節がないもので、木目、色艶の良い木材はなお良材

※「のた」とは丸太の皮部分のこと

例えば1等の木材は構造材や下地材の隠れる部分に使われる一方、特選上小節は柱や桁の見える部分に使われます。
一般的には等級が上がるにつれて値段も上がりますが、節がある木を好む人もいます。
なお、木材による規格には他にもJIS(日本工業規格)による規格(パーティクルボード、繊維版、木毛セメント等製造物)、AQによる認証(優良木質建材認証、JAS規格では対応できないプレカット加工材はじめ木質建材が対象)などがあります。
慣例的な等級もある
木材の等級には「慣例的等級」もあります。これは製材所が自主基準で等級分けをするもので、見栄えの良さと節の少なさが優良さの基準となっています。例えば針葉樹の場合は節のない木材を最上級の「無節」とし、以下節数が増えるごとに「上小節」「小節」「特1等」「1等」と区別しています。