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間柱

壁を取り付けるための小柱
間柱(まばしら)とは、大きな柱と柱の間に立てる小さな柱のこと。壁の裏側に位置し、木造だけでなく鉄骨造でも重要な役割を果たします。
例えば木造建築では外壁には大きな主柱が立てられ、その間を壁が埋めていくわけですが、壁の中には胴縁と呼ばれる下地材があり、数本横に渡されています。梁も同じように横に渡されて床や屋根などの荷重を支えますが、胴縁は壁を直接留めるために配置される部材です。胴縁には壁を補強する役割もあり、サイディングなど強度に不安がある壁に使われます。RC(鉄筋コンクリート)のように耐震壁=外壁であれば必要ありませんし、ALC(軽量気泡コンクリート)のように強度が高い壁であれば梁に壁を留めれば十分な強度が得られます。
間柱は断面が長方形の部材で、胴縁と垂直に交わるように等間隔で配置します(間隔は30cm前後)。胴縁を支えるとともに外壁なども留められる下地材・下地受け材になります。
間柱は外壁だけでなく、部屋の内側の壁を支えるためにも使われます。賃貸住宅でもよく使われており、RC造のマンションでも住戸内の部屋を区切る壁には間柱が使用される場合があります。また、コンセントやスイッチ用ボックスの取り付けにも利用されることがあります。
鉄骨造の場合は間柱の使い方がもっと多様で、鉄骨階段などにも使われます。鉄骨造の間柱には角型鋼管や広幅H型鋼などが使用されています。
間柱は家具の固定にも役立つ
間柱を壁に入れると中に隙間ができます。このため見えないように電気配線を容易に通したり、給排水管を配置することができる壁になります。
また、間柱は室内の家具を安定させるためにも役立ちます。例えば棚などを壁に取り付けるとき、釘やネジで壁に留めることになりますが、合板や石膏ボードだとすぐに抜けてしまう恐れがあります。しかし、間柱が通っている所を見つけて釘などを打ち込めばしっかりと固定することができます。
間柱は建物が完成すると見えなくなりますが、壁をノックしてみると位置が特定できます。間柱が通っていない部分の壁は「コンコン」という音がしますが、間柱が通っている部分を叩くと「ゴンゴン」と固い音がするのです。
他にも「下地探し針」「下地センサー」を使う方法もあります。下地探し針は針を直接壁に刺し、針が止まった所で壁の厚みを測定できるというもの。下地センサーは壁に沿ってスライドさせると間柱を感知して音や光で知らせてくれる装置です。