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バリューアップ
バリューアップ
様々なジャンルに広がった「バリューアップ」
バリューアップを日本語に直すと「価値向上」という意味になります。言葉としては広範に使われていて、レンタカー会社やコンサルティング会社、中古車買取会社などが社名に採用していたりします。
バリューアップは製品やサービスなどの価値を最大化しようとする「バリューエンジニアリング」と同一視されることもあります。バリューエンジニアリングは1947年にアメリカで開発されたバリューアナリシスが母体になっているとも言われており、後にアメリカ国防総省船舶局がバリューエンジニアリングとして導入し(1954年)。そこからこの名前が一般的になりました。日本には1955年頃から製造業で採り入れられ、やがて非製造業にも広がっていきました。
バリューエンジニアリングでは機能を重要視して価値を表します。
価値(Value) = 機能(Function) / コスト(Cost)
バリューアップは次のような場合に起こるとされています。
Functionが同じでCostが安い
Functionが上がりCostが同じ
Costが上がりそれ以上にFunctionが上がる
Costが下がるがFunctionは上がる
不動産投資では中古物件をバリューアップすることも
バリューアップという言葉は不動産投資の世界でも使われています。「聞いたことないぞ?」と思われるかもしれませんが、それは次のように不動産の価値・収益性の向上を図る行いがまとめてバリューアップと呼ばれるからです。
リニューアル、リノベーション
リフォーム
コンバージョン(用途変更、転用)
耐震補強
経年劣化が進んだ建物や時代遅れになった物件は魅力が低下してしまいます。そのため収益不動産として活用するには外観や設備などを見直し、単なる原状回復以上に建物の価値を向上させることが求められます。また、収益性の向上を図るためには稼働率なども見直さないといけないでしょう。
バリューアップした建物の販売を得意とする会社もあり、建物の改築だけでなく、安定収入の確保やコンサルティングなどから資産運用までをトータルで引き受ける会社も存在します。瑕疵担保なども付いているようなので、リスクをあまり背負いたくない人などにとっては魅力的かもしれません。
一方で、自力で銀行から好条件で融資を取り付け、安く不動産を購入してキャッシュフローを得たい、という人には不向きなのでは?という意見もあります。バリューアップした建物を売る会社も利益が必要ですので、どれだけ価格に上乗せされるのかという懸念もあります。コンサルティングなどが必要ないのであれば、自分で中古物件を買ってリニューアルした方が安く上がるかもしれず、どちらが良いとは一概に言えないようです。