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振分タイプ

プライバシー確保が容易な間取り
賃貸物件の情報を見ていると、「振分タイプ」「振り分け」などと表示されたものと出くわすことがあります。振分タイプとは、2K以上の部屋の間取りを分類するときに使われる用語です。間取りは1Rや2LDKなど、部屋の用途と数を記したものが一般的ですが、部屋のレイアウト(形状)に着目した分類法もあります。振分タイプもその1つです。
振分タイプとは、キッチンやDKからそれぞれの居室への入り口が分かれており、動線が各部屋に振り分けられている物件のことです。振分タイプには次のような長所があります。
  • 2人以上が一緒に暮らす場合、プライバシーの確保が容易である
「直間(ちょっかん)」「縦長」と呼ばれる間取りでは、玄関ドアからキッチン、居室までが直線上に並んでいるため、奥の部屋に出入りするには玄関→キッチン→部屋→部屋と移動して、必ず途中の部屋を通らなければなりません。振分タイプではキッチンから直接それぞれの部屋に移動することができます。
直線に部屋が並んでいて真ん中のキッチンに玄関があり、左右に部屋が分かれている場合も振分タイプに分類されます。やはりお互いが干渉しなくて済むので、ルームシェアや兄弟姉妹で入居する場合にも人気の間取りとなっています。
意味不明な用語を知る
他にも間取り図には意味不明な言葉が表示されていることがあります。例えば「CF」とは「クッションフロアー」のこと。クッションフロアーとはフローリングの模様などが描かれたビニールのカーペットのことです。フローリングは歩く音が響きますが、クッションフロアーでは音が吸収されます。また、傷んだ時に張り替えが容易であるというメリットもあります。
「S」と書かれている場合は「サービスルーム」を指します。サービスルームとは建築基準法で「居室」の条件を満たす採光と換気を備えていない部屋のこと。「採光に必要な開口部(窓)が床面積の7分の1以上」「換気に必要な開口部が床面積の20分の1以上」という条件を満たさない部屋がサービスルームと呼ばれます。「居室」ではないためテレビ回線やエアコンを設置する専用のコンセントなどがない場合もあります。
サービスルームには様々な制限がありますが、工夫次第で快適な空間とすることもできます。書斎や子供の遊び部屋として活用したり、オーディオルームやシアタールームとして使うこともできるかもしれません。また、あらかじめ収納スペースとして使うと決めておけば、生活の中で物が増えても余裕を持って対応できるでしょう。