ウチコミ!

LGS

LGS=軽量鉄骨
LGSとは「Light Gauge Steel」の略で、軽量鉄骨のことを指します。正式名称は軽量形鋼ですが、さらに略して軽鉄と呼ばれることもあります。
具体的には厚さ6mm未満の鋼板を複雑な形状に曲げた鋼材を軽量鉄骨と呼び、JISで規格されています。LGSは壁や天井の下地材として使われています。
LGSには断面の形状などによって様々な種類があり、最もポピュラーなのは断面がC形になったリップ溝形鋼と呼ばれるものです。C形のLGSだけでもスタッド・ランナー等(後述)の種類別に50形、65形、75形、90形、100形という規格があります。
LGSの使い所
LGSを使う工事は金属工事に分類され、天井や壁の下地材=骨組みを形づくります。この骨組みの上にボードなどを張って天井や壁をつくることになります。
例えば壁下地をつくる場合は、次のような部材をビスなどで組み立てます。

・スタッド…鋼板をロール成形した縦材
・ランナー…床面、スラブ面に取り付ける横材
・開口部補強材…開口部を補強する
・振れ止め…スタッドを連結する水平材。スペーサーと呼ばれる金具で固定する

天井の場合は次のような部材が使われます。

・野縁(のぶち)…交差して組まれる部材。シングルバー、ダブルバー、エムバーなどと呼ばれることも
・野縁受け…野縁を受ける部材
LGSを使うメリット
LGSは金属でできているので燃えないだけでなく、木材に見られるような反り・曲がり・割れがありません。規格が揃っており施工性も高いので、マンション・店舗・オフィスなど、様々な場所で使用されています。施工性の高さは工期短縮につながります。壁の中には隙間ができるので、配管・配線を通しやすくなります。
LGSは木材よりも軽いため運搬しやすく、床にかかる重量も少ない、さらに値段も安いというメリットもあります。
LGSのデメリット
LGSは耐火性に優れた素材ですが、カットしようとしたり溶接しようとすると火花が飛び散るので、何らかの火気対策が必要です。加工する際は大きな騒音も発生します。また、金属でできているため加工が難しく、カットしたり穴を開けたりすることしかできません。特に削るのであれば、木材のほうが容易です。
さらに、躯体にデコボコがあるような場合も木材のほうが向いています。LGSは形が安定しているため、躯体の形状に沿って加工するのに不向きです。