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ALC造

軽量気泡コンクリートのパネルを使用する建築構造
ALC造とは、ALC(軽量気泡コンクリート)のパネルを使用した建築構造のことです。外壁材には、モルタルの塗り壁や下地に貼り付けるタイルなどとは異なり、ボード(パネル)を用いる窯業系・金属系・樹脂系・木質系サイディングがあります。ALCもJIS規格に適合したパネルで構成されており、優れた品質・寸法精度を備えています。
ALCは以前は高級品扱いだったようで、高級戸建住宅の外壁や間仕切りをALCで処理することが多かったそうです。
ALCの歴史は意外と古く、開発されたのは1920代のスウェーデンだとか。「ヘーベルパワーボード」で有名な旭化成では1960年にロシアから、1962年に旧西ドイツから技術を導入して生産を開始したと言います。また、パナソニックホームズのサイトでは、1983年~1995年の歴史を取り扱った文章の中に「外壁にALC(軽量気泡コンクリート)を採用した高級3階建住宅『サンアベニュー』を発売」という記述が登場します。
近年では一般にも普及し、例えば賃貸マンションではALC造が多用されるようになってきました。
ALCのメリット
ALCには次のようなメリットがあります。

・軽量である(重量は普通のコンクリートの4分の1ほど。無数の気泡を含むため)
・軽量であるため建物への負担が少ない、工事がしやすくコスト節減にも役立つ
・断熱性に優れる
・調湿機能がある
・遮音性が高い
・耐久性が高い

一方で防水処理を行わないと吸水性が高くひび割れたりする、つなぎ目が多いためシーリング材の補修や定期的なメンテナンスが必要になるなどのデメリットもありますが、技術的にはクリアされています。JIS規制を突破した会社しか生産できないため価格が高めですが、これも品質の高さの証明だと評価されています。
意外なところでもALC造が威力を発揮
ALC造は耐火性、耐久性、強度など、数々の機能を高いレベルで満たすことができるため、住宅・共同住宅だけでなく、商業施設や高層ビルなどに採用されています。例えば東京都庁や東京スカイツリーの外壁はALCで造られています。また、唐招提寺の新宝蔵(展示施設)の外壁にも火災から国宝を守るためにALCが使われています。それ以外にも、ALCは床下地や屋根裏下地、間仕切り壁、鉄骨建築用の耐火被覆など、様々な部位にも使用されています。