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ウォークスルークローゼット

通り抜けできるクローゼット
衣類の押し入れ、歩いて入れるクローゼットのことをウォークインクローゼットと呼びますが、分類するならば造り付け家具、もしくは部屋の一種になります。これに対し、通り抜けできるクローゼットがウォークスルークローゼットです。したがって出入り口は2つになります。
英語ではwalk through closet(WTC)と表記されます。ウォークインクローゼットには扉が設けられることが多いのですが、ウォークスルークローゼットには扉がない場合が多く、部屋の間の廊下の壁面を利用して設置されることが多い収納空間です。様々な工夫を凝らしたウォークスルークローゼットが存在しますが、例えば寝室とリビングの間にウォークスルークローゼットを設ければ、起床してすぐに身支度を整えてリビングに出ることが可能になります。
設置場所には注意が必要
先にも述べたとおり、ウォークインクローゼットは部屋の一種になるため、敷地にある程度の広さが必要です。その点ではウォークスルークローゼットのほうがスペースを無駄にせず、家事動線もスムーズになります。また、扉を閉じるウォークインクローゼットとは異なり、見えるウォークスルークローゼットはおしゃれな空間を演出しやすいとも言えるでしょう。
ほかにウォークスルークローゼットのメリットとしては、基本的に扉がないので採光や通風が得られやすい点が挙げられます。衣類がカビにくいのは大きな利点だと言えるでしょう。
逆にデメリットとしては、収納スペースと移動スペースを両方確保しなければならないことが挙げられます。実際には移動スペースが狭いと動きづらいので収納スペースが削られることが多く、この点ではウォークインクローゼットのほうが収納力が得られやすいと言えます。 設置場所によっては家事動線の妨げになることも考えられます。ウォークスルークローゼットを設けたら無駄な動きが増えた、と本末転倒なことになりかねません。
さらに、ウォークスルークローゼットを浴室や洗面所の近くに設置する場合は十分な湿気対策が必要になります。このためウォークスルークローゼットの設置には次のような場所が適していると言われています。

・寝室からリビングの間
最初に述べたようなメリットだけでなく、就寝するときの着替えにも便利です。
・玄関からリビングの間
帰宅したらすぐに部屋着に着替えられます。また、外出時も身支度を済ませてすぐに出かけられます。
・キッチンから洗面所の間
洗濯機は洗面所の近くに設置することが多いので、料理と洗濯を同時に行う場合に行き来が楽になります。また、ウォークスルークローゼットをパントリー(食品庫)にすればキッチンがすっきりして家事の効率化が期待できます。