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汚染土地の土地の形質変更

「形質変更時要届出区域」とは
土壌汚染が認められた土地は汚染土地として指定され、汚染土地として指定される区域は「要措置区域」と「形質変更時要届出区域」の2種類に分かれます。要措置区域は土壌汚染の除去等の措置が必要な地域。形質変更時要届出区域は「土壌の汚染状態が基準に適合していない土地であって、健康被害が生じる恐れがないため汚染の除去等の措置が不要な区域」です。
形質変更時要届出区域については、土地の形質を変更する行為を行う場合、汚染の拡散を防止するため、行為に着手する日の14日前までに都道府県知事に届け出なければならないとされています。施行方法についても一定の制限を守る必要があります。都道府県知事は、施工の実施状況を確認したうえで形質変更時要届出区域の指定の継続または解除を行います。その行為によって土壌汚染を拡散させる恐れがある場合には、都道府県知事はその工事の計画変更を命令することができます。
土地の形質変更とは
「形質」とは、一般に生物の持つ形態や生理・機能上の特徴のことをいいます。しかし、さまざまな辞書を調べてみると、「物の形態と実質、形体と性質」という意味もあることがわかります。
土壌汚染対策法において「土地の形質の変更」とは、土地の形状や性質を変更する行為全般のことであり、宅地造成、土地の掘削、土壌の採取、開墾等の行為が該当します。また、基準に不適合な土壌の搬出を伴わないような行為も含まれます。

〈土地の形質変更の具体例〉
・宅地造成
・土地の掘削
・土壌の採取
・開墾など

土壌の土を入れ換えたりするだけではなく、トンネルを掘ったりすることも形質の変更となります。トンネルを掘るために土地を掘削する場合、掘削される土地の一部が土壌汚染の恐れがある範囲を含んでいれば、土壌汚染状況調査の対象となります。他に道路建設なども土地の形質変更に含まれます。
ちなみに「都市計画法」では、「土地の区画形質の変更」の具体的運用として次の3種類があると解釈されており、「形質の変更」が含まれています。

1)土地の「区画」の変更
土地の区画を形成する公共施設(道路・水路など)を新設・廃止・移動することによって、土地の「区画」を変更すること。
2)土地の「形」の変更
土地の盛土・切土によって、土地の形状を変更すること。
3)土地の「質」の変更
宅地以外の土地(農地・山林など)を宅地とすること。