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オープンスペース

様々なオープンスペース
オープンスペースという言葉を聞くと、すぐにサッカーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。サッカーにおけるオープンスペースとは、相手選手も味方選手もいないスペース、あるいは選手があまりいない空間のこと。オープンスペースにパスをだすことで攻撃を展開し、シュートチャンスにつなげることができます。ラグビーではプレーヤーの少ないエリアにボールを回して攻撃を展開することをオープンプレーと言いますが、選手が集まっているエリアからスペースの空いたエリアにボールを運ぶことで一気に前進しようとする点ではオープンスペースと似ています。
オープンスペースという用語は建築関係でも使われます。広い意味では、都市における以下のような空間をまとめてオープンスペースと呼ぶことがあります。

・公園、街路、緑地、河川敷、民有地の空地(くうち)部分等
*空地とは敷地のうちで建築物が建てられていない部分のこと

これに対し、大規模ビル・大規模マンションでは、歩行者用通路や植栽などが整備された空地を一般にオープンスペースと呼んでいます。空いた空間を活用するという点で、サッカーのオープンスペースと相通ずるものがありますね。
空地を設けることを促進する制度
オープンスペースと関わる国の制度に「特定街区制度」「統合設計制度」があります。創設されたのは特定街区制度が1961年、総合設計制度が1971年。高層建築物が原因で引き起こされる景観や生活環境の悪化に対応するための制度で、大規模なビル・マンションを建設する際は広い空地を確保すること、そのスペースを一般の歩行者が自由に通行できるようにすることを推奨するものです。総合設計制度によって設けられた一般公衆が自由に通行できる空地は「公開空地」と呼ばれています。この制度は現在も広く活用されており、公開空地は快適な空間を目指して植栽などが整備されることも珍しくありません。
オープンスペースは単なる通路や植栽以外の目的で設けられることもあります。例えば、ヒートアイランド現象は都市部の高温化現象のことですが、防止するには熱の放散が必要なため、日中におけるコンクリートの熱吸収を抑え、蒸発する水分を増やすことが有効です。緑化はこれらの条件を満たすため、空地部分を緑化することが推進されています。また、地方自治体が条例で良好な町並みづくりを推進したり、開発者がビルやマンションの市場価値を高めるために、空地において樹木や水路などが積極的に整備されるようになっています。