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屋上緑化

ヒートアイランド現象緩和に効果を発揮
屋上緑化とは、樹木や植物などを建物の屋上に設置・緑化することを言います。
国土交通省によると、屋上緑化には「直接的な効果」「社会的な効果」「熱環境の改善効果」があります。

〈直接的な効果〉
身近な環境の改善効果
・物理的環境改善効果
・生理・心理効果
・防火・防熱効果

〈経済的な効果〉
・建築部の保護効果
・省エネルギー効果
・宣伝・集客効果
・未利用スペースの利用

〈社会的な効果〉
・都市の環境負荷低減に貢献する効果
・自然共生型の都市づくりに貢献する効果
・資源循環型の都市づくりに貢献する効果

〈熱環境の改善効果〉
・屋内の温度上昇抑制、省エネルギー効果、屋外空間の温度上昇緩和など、様々な効果をもたらす

緑があることによって得られる豊かさ、安らぎ感の向上といった生理・心理効果や、宣伝集客効果などはすぐに想像がつくと思います。例えば緑のあるビアガーデンが屋上にあれば、屋上は人が集まるスポットになるでしょう。他にも屋上緑化には、夏の室温上昇を抑制したり、騒音を低減したり、酸性雨や紫外線などによる防水層等の劣化を防ぐ効果があります。 社会的な効果としては、例えば都市気象の改善(ヒートアイランド現象の緩和、過剰乾燥の防止)が見込まれます。近年、ヒートアイランド現象を緩和するために屋上緑化が効果的であることに注目が集まり、国も2001年8月から都市緑地法を改正・施行しています(緑化設備計画認定制度の設立)。この制度により、一定の要件を満たす樹木・植物等を屋上などに設置する場合には、固定資産税が軽減されるようになりました。
東京都の施策
東京都では2001年4月より東京都自然保護条例を改正・施行しています。これにより、1,000㎡以上の敷地面積がある民有地において、建築物等を新築・増築する者に対しては、地上部の空地(くうち)部分の20%と屋上の利用可能部分の20%を緑化することが義務化されています。
壁面緑化
壁面緑化とは建物の壁面に草木を生い茂らせるようなあしらいを施したものです。多くの場合でツルの伸びる植物(ヘデラ・ヘリックスなど)が採用され、壁に設置されたネットやワイヤーなどを伝って壁面を覆います(登はん型)。また、屋上などにシダ類を設置し、上から下に垂らす下垂型、植物をパネル型にはめ込むユニット型など、様々な種類があります。
壁面緑化にもヒートアイランド現象の緩和や断熱保温効果、室温の上昇を抑えるなどの省エネルギー効果、空気の浄化、景観の海鮮、人々に心地よさと安らぎを与える心理的効果などがあるとされています。