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屋上防水工事

屋上の雨漏りを防止する
屋上防水工事とは、建物の屋上からの雨漏りを防ぐ工事のこと。雨風をしのぐのが建物の重要な役割ですので、どんなに外観が立派な建物でも防水工事がいい加減では建物として失格ということになります。一般的な家屋であれば屋根が最も重要な防水部位になりますが、屋上がある場合は屋上防水工事が必要になります。屋上は様々な用途に使えるメリットがありますが、屋根のように傾斜していないため水が溜まりやすく、十分な雨漏り対策を施さなくてはなりません。
屋上防水工事には、大きく分けて次の3種類があります。

・ウレタン防水
・シート防水
・アスファルト防水
それぞれのメリット・デメリット
ウレタン防水ではウレタン樹脂を使って防水層を形成します。ウレタン樹脂は塗料のような液体になっているので、複雑な形状の塗面であっても施工が可能です。耐久性が高いにもかかわらず比較的安価なことから、現在主流を占める工法となっています。
ウレタン防水のような工法を塗膜防水と呼びますが、塗膜防水にはFRP防水(ガラス繊維強化プラスチック)という工法もあります。FRP防水はFRPのシートを敷いた上から樹脂(トップコート)を塗って硬化させる工法で、高い防水性や耐荷重性といった特長を備えていますが、硬膜のため建物の動きに追従しづらいという欠点もあります。
ウレタン防水は主流となっている工法ではありますが、職人の腕次第で塗膜の仕上がりが決まるという側面も。また、FRP防水は1~2日で工事が完了しますが、ウレタン防水は塗膜が固まるのに時間がかかるため、3~10日程度の施工日数がかかります。
シート防水ではゴムや塩化ビニール(塩ビ)でつくられた防水シートを敷くことで防水層を形成します。シート防水においては安価で工期が短いゴムシートが主流でしたが、防水層が薄いことから破れやすく、現在では塩ビシートに主流が移っています。塩ビシートも防水シートを敷いて工事を行うことから工期が短く、安価な工法となっています。
アスファルト防水は屋上防水工事のなかでも古い工法です。液状のアスファルトとアスファルトシートを組み合わせて防水層をつくります。信頼性が高く、耐用年数も長い工法です(15~30年)。工期は6~10日程度ですが、熱処理を伴う工法を採用するとそれなりの設備が必要になります。
屋上防水の使い分け
屋上防水工事の種類は屋上の使い方によって決まります。目安としては、人がほとんど出入りしない屋上であればウレタン防水、人の出入りが多少ある場合はシート防水、水を使う場合はアスファルト防水を検討するとよいでしょう。