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遺跡地図

遺跡の区域がわかる地図
遺跡地図とは遺跡(集落跡や貝塚・古墳、城館跡など)の区域を示す地図のこと。原則として市町村教育委員会が作成するもので、一般の閲覧が可能となっています。埋蔵文化財を包蔵する土地として周知されている土地のことを「周知の埋蔵文化財包蔵地」と言い、文化財保護法第95条には次のように規定されています。

〈文化財保護法第95条〉
国及び地方公共団体は、周知の埋蔵文化財包蔵地について、資料の整備その他その周知の徹底を図るために必要な措置の実施に努めなければならない。

つまり「資料の整備その他その周知の徹底を図るために必要な措置の実施」に当たるのが遺跡地図や遺跡台帳(遺跡の時代、種類、所在地、面積、主な出土品などを記載した台帳)の作成なのです。
「周知の埋蔵文化財包蔵地」を土木工事等の目的で発掘しようとする場合は、事前に届出をしなければなりません。例えば東京都教育委員会のサイトには「必ず、所在地の教育委員会にご相談ください」と明記されています。
なお、遺跡地図とは言っても、遺跡が地下に存在する以上、その範囲は必ずしも確定的なものではありません。新たに発見される遺跡等もあるため、遺跡地図は定期的に更新されています。
詳細な情報がネットで見られる自治体も
東京都教育委員会では「東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス」というページを設けており、「名称」「区市町村」「遺跡番号」「町丁目」「種別」「時代」を入力することで遺跡・史跡を検索することができます。
地図には「詳細」のリンクがあり、クリックすると「遺跡番号」「ふりがな」「遺跡名」「所在地」「時代」「主な遺構/概要」「主な出土品」といった情報を閲覧することが可能になっています。
ちなみに「東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス」は、東京都教育委員会のサイトでは「生涯学習関連情報」としてカテゴライズされています。「文化財情報」のリンクを覗くと、都内にある文化財を一斉に公開する公開事業と文化財めぐりや講座等の企画事業を行う「東京文化財ウィーク」など、様々な文化的取り組みを行っていることがわかります。 神奈川県の場合は、例えば横浜市では以前は「横浜市文化財地図」という冊子で確認していましたが、最近では「横浜市行政地図情報提供システム」というサイトから埋蔵文化財包蔵地や他の文化財の所在・範囲を知ることができるようになっています。