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委任契約

業務自体に対して報酬を払う契約
委任契約とは法律行為の実施を委託する契約のことです。最近盛んになっているフリーランスや外部委託に関しては、「業務委託」という形で仕事を任せることになりますが、業務委託には2つの契約形態があります。

①請負契約…成果、納品物を必要とする契約
②委任契約…業務自体に対して報酬を払う契約

また、業務委託の一部を請負契約、その他を委任契約とすることもあります。これらの契約において仕事を任せる側と請け負う側は雇用関係を結ばず、企業と外部受託者の関係は対等です。ただし、両者の間に実質的な指揮監督関係がある場合は雇用契約が結ばれなければなりません。
違いをより明確にするために、まず請負契約をご説明します。先にも述べたとおり、請負契約は業務を完遂して成果や納品物を生み出すためのものです。業務が未完了だったり、業務は完了したけれども成果が出ていない場合は対価を得ることができません。例えばデザイナーがあるキャラクターデザインの完成を請け負ったのであれば、望ましいキャラクターデザインが完成しなければ当初約束した対価は得られないでしょう。もちろん、既存のデザインの単なる手直しを請け負ったり、営業代行で一定期間に一定の売上を上げるなど、請負契約にも様々な形態が存在します。
一方、委任契約は業務を遂行することで対価が発生します。例えば何らかの社員研修を外部に委託する場合、外部の企業は研修するだけで対価を得ることができます。万が一、研修の成果が芳しくなくても対価が影響が受けることはありません。その代わり、受託者は「善管注意義務」を負います。善管注意義務とは「業務を委任された人の職業、専門家としての能力、社会的地位などから考えて通常期待される義務を負う」ということで、「適当に仕事をしているふりをすれば収入が得られる」ということではありません。また、委任が無償契約であったとしても、善管注意義務は変わりません。さらに、受任者は必要な費用を委任者に請求する代わりに、委任者に対して報告義務を行う必要があります。
宅建業法とも関わりがある委任契約
宅地建物取引業には媒介契約が存在しますが、法律行為の実施を委任するものではないので、民法上の委任契約ではありません。しかし、法律行為ではない事務の委託は「準委託」と呼ばれ、委任契約の規定が適用されることになっています。また、宅地建物取引業法は特別法(一般法より優先して適用される法律)ですので、実際にはまず宅建業法の規定が優先され、規定がない場合は民法に従うことになります。