オートロック

正確には: マンションの出入口やホテルの部屋などの中には、ドアを閉じると自動的に鍵がかかるものがあります。これらをオートロックと呼びますが、「オートロック」は実は和製英語。英語ではautomatic door lock（オートマチック・ドア・ロック）が一般的です。「鍵を置き忘れて出て来てしまい、大家さんに開けてもらわねばならなかった」といった経験がある人もいるかと思います。
国土交通省住宅局では共同住宅のオートロックを次のように定義づけています。

〈オートロック式とは、建物内に共用玄関のドアがあり、外からドアを開けるためには、鍵や暗証番号などを用いるか、居住者などに内側から鍵を解除してもらう必要があるものをいう〉

オートロック式の共同住宅を訪ねる場合は、居住者などをインターフォンで呼び出して鍵を解除してもらうことになります。
オートロックのメリット、デメリット: ここからは共同住宅のオートロックについて述べます。
オートロックの利点としては、鍵を持つ者しか入れないことが挙げられます。害意を隠した人間が一緒に入ってきた場合は別ですが、一般的に高い防犯効果が期待できると言えるでしょう。同じ理由から、訪問営業などが来てもインターフォン越しに断ることができます。また、エントランス（共用玄関）にオートロック、部屋の玄関には玄関の鍵がありますので、二重に守られているという安心感も得られます。
デメリットとしては、先にも述べたように害意のある者や部外者が居住者について入ってくる可能性があること、家賃が割高になる傾向があることが挙げられます。他にも新聞配達員などが玄関まで来ることができないので、ポストで配達物やり取りすることになります（配達員などを特別に出入りさせる管理組合もあります）。
オートロックの種類: オートロックには様々な種類があります。

・暗証番号式
暗証番号を入力するタイプ。鍵を取り出す手間がないが、第三者に盗み見られたりしないように注意が必要。

・集合キー式
エントランスの鍵を玄関の鍵で開けられるようになっているタイプ。鍵を複製されると侵入されてしまうので鍵の管理に注意が必要。

・カードキー式
カードをカードリーダーに挿し込むタイプ。折り曲げてしまわないように注意が必要。

・非接触型IC式
ICチップを備えたカードやスマホを読み取り機にかざすタイプ。複製されにくいが、一般的に家賃が高い物件でないと設置されていない。

・指紋認証式
登録した指紋を機器にタッチするタイプ。やはり家賃が高い物件に多く、手が荒れていたりすると指紋を読み取れないこともあるが、鍵も暗証番号も必要ないという利便性がある。