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あ行
アース
アース
感電を防ぐための導線
アースとは英語の「earth」のことで、「大地」「接地」を意味します。洗濯機や電子レンジなどを接続するコンセントには「アース線」または「接地線」を接続する取り付け口が付いていることがあります。
アースの目的は「電位を大地と同じにすること」。なぜそんなことをする必要があるのかと言えば、人が感電するのを防ぐため。アースの導線は地中に埋設した電極とつながっており、漏電が起きたとき、電流は人体ではなくアースの銅線を通して地面に抜けていきます。また、雷で過電流が発生した場合にも電気を逃して家電を守ったり火事を防いでくれますし、パソコンや家電などを使っているときに発生する電磁波ノイズも防止してくれます。ノイズはテレビやラジオの受信、Wi-Fiなどに影響を与えることがあるので、Wi-Fi機器の増えている昨今では重要性が増しているとも言えるでしょう。その活躍は目に見えませんが、私達を知らないうちに事故から守ってくれている仕組みなのです。
アースの取り付け口にはネジ式とワンタッチ式のものがあります。アース線を購入する場合はどちらのタイプなのか確認しておきましょう。なお、どちらであっても取り付けは難しくありませんが、長い間使われていないとホコリなどが付着していることがあるので、取り付け前には簡単に掃除をしたほうが良いでしょう。
アース線は複数取り付けても大丈夫
家電が増えるとアース線の取り付け口が足りなくなることがあります。しかし、アース線は漏電を流す役割を果たしているだけなので、実は複数のアース線を取り付け口につなぐこともできます。もっとも、外れてしまっては意味がありませんので、無理に付けるのはやめたほうが良いでしょう。
賃貸住宅などでは、たまにアース線の取り付け口がない場合もあります。この場合はアース付きコンセントに取り替えるか、漏電遮断機を購入する必要があります。アース付きコンセントを取り付けるには電気工事士に依頼する必要がある一方、漏電遮断機はコンセントに差し込むだけで使えるものも販売されているので、手間を省きたい場合は漏電遮断機を検討してみると良いでしょう。
なお、住宅の配電盤には漏電ブレーカーが備わっています。漏電ブレーカーも漏電を遮断するためのものですが、一般家庭では30mA以上の電流差が生まれたときに作動する仕様となっています。人体に20mAの電流が流れると筋肉が思うように動かなくなると言われているので、まずアース線で漏電を防止したほうが安全性が上がると言えるでしょう。