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建物種別

建物種別は用いる主体によって異なる
「建物種別」と言われるとピンと来ない人もいるかもしれませんが、英語では「building classification」「class of construction」。構造、形態、規模(階数)によって建物を分類したものが建物種別です。用途による分類ではありません。不動産登記法第44条の「建物の表示に関する登記事項」には「建物の種類、構造、床面積」の項目があり、不動産登記規則第113条1項には居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館などたくさんの種類が定められていますが、これは用途による分類です。
構造などによって建物を分類する建物種別は不動産用語です。用いる主体によって建物種別の内容には違いがあります。一般的には次のような種別が用いられます。
  • アパート:木造及び軽量鉄骨造・ブロック造等
  • マンション:鉄筋コンクリート造及び鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨コンクリート造等
  • 一戸建て:戸建て住宅
  • タウンハウス:共有スペースを持った連棟式低層住宅
  • テラスハウス:各戸に庭のある連棟式低層住宅
コーポ、ハイツなどを定義した建物種別も
例えば賃貸・部屋探し情報の「CHINTAI」では、次のような基準を設けています。
  • アパート:モルタル塗装などの木造2階建て共同住宅
  • マンション:RC(鉄筋コンクリート)造、SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造、PC(プレキャストコンクリート)造、鉄骨ALC(軽量気泡コンクリート)造、重量鉄骨造などの共同住宅
  • コーポ:木造サイディングボード張りなどの木造や軽量鉄骨造で2階建ての共同住宅
  • ハイツ:プレハブ軽量鉄骨造などの共同住宅
  • テラスハウス:連棟(連続)式住宅。内階段で上下階の移動が可能なものなど
  • 貸家:一戸建ての独立住宅
  • テナント:店舗物件に使用する
この建物種別では、アパートが「木造2階建て共同住宅」と定義されています。つまり、軽量鉄骨造やブロック造などの建物は含まれません。また、コーポやハイツなどについても定義されています。テナントは「店舗物件に使用するもの」と定義されており、これは用途による分類ですが、ユーザーの利便性を考えて種別に含まれています。
実はアパートとマンション、コーポとハイツに明確な定義というものはありません。このような分類は不動産会社が独自に行っているのです。したがって賃貸物件を探す際は名称にこだわらず、構造に注目した方がイメージする物件を見つけやすいでしょう。