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LTV

借入金、負債の割合を数値化する
LTVとは「Loan To Value Ratio」の略称。LTVは不動産購入価格に占める借入金の割合のことを指し、「総資産有利子負債比率」とも訳されます。また、不動産投資ファンドにおいては「総資産に占める負債の割合」という意味で使われます。不動産所有者がどのぐらい借入金に依存しているかがわかる数値がLTVです。
「借入金の割合」ですので、当然LTVが高いほど投資リスクは大きく、ハイリターンということになります。逆に、LTVが低い場合はローリスクローリターンである、と言うことができます。
LTVの計算式は以下のとおりです。

・LTV(%) = 借入額(負債)÷ 不動産価格(総資産価値)

一般的には、LTVは80%以下が理想的と言われています(例えば頭金として20%を入金している場合)。自己資金のみで物件を購入して借入金がない場合はLTV0%、フルローンの場合はLTV100%ということになります。
LTVはどのように使われるか
投資においても、LTV80%以下を目安とするのが良いとされています。自己資金の割合が多い(LTVが低い)物件のほうが低金利のローンを組みやすくなっています。逆に、例えば不動産投資のためにローンを組む場合、LTVの数値が高ければ金融機関はリスクが大きい、財務健全性が低いと判断するでしょう。するとローンを組むのは難しくなることが考えられます。このように、LTVはリスク判断の指標の1つとして使われています。
LTVはREIT(不動産投資信託)でもよく用いられます。その場合は有利子負債と出資総額を足して総資産とすることもあります。
簿価評価と時価評価
LTVは借入額(負債)を不動産価格(総資産価値)で割って算出しますが、不動産価格は算出方法で変わることがあります。

・簿価評価…会計帳簿に書かれた評価額、または購入価格を不動産価格とする。購入後の価格変動は評価しない。損益が確定するのは売却時。

・時価評価…LTVを算出する時点での市場価格や評価額に基づき不動産価格を計算する。地域によっては価格変動が激しく、不動産を取得したときの価格と時価に開きがあることもある。そういう場合には物件の健全性を判断するうえで有効な指標であると言える。また、最新の鑑定評価額を用いることもある。

なお、簿価評価・時価評価のどちらを用いるかは金融機関などによって異なります。