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LED照明

火から電気へ
一昔前は、照明と言えば白熱電球や蛍光灯が代表的なものでした。それが今では、至る所でLED照明が使われるようになってきています。まずは白熱電球と蛍光灯について押さえておきましょう。

・白熱電球
もともと人類が灯りとして利用してきたのは火でした。焚き火、蝋燭、松明、提灯…。その後、近世になるとガス灯やランプが普及します。19世紀になると、アーク灯という電灯が登場。そして1879年にはトーマス・エジソンが白熱電球を完成させます。実は、フィラメントを利用した白熱電球を最初に発明したのはジョゼフ・スワン(1800年代中盤に点灯実験に成功)なのですが、当時の電球は実用性がありませんでした。そのため安定性の高い電球を完成させたエジソンが電球の発明者として認識されていると言われています。
現在、白熱電球は全種類調光機能に対応することができます(電球型蛍光灯=蛍光球・LED電球は対応可能なものと不可能なものがある)。ただし、白熱電球・蛍光球・LED電球で比較すると白熱電球は消費電力が最も高くなります。

・蛍光灯
一般には蛍光灯という名称が有名ですが、電球型の蛍光灯も広く使われています。白熱電球のソケットに装着できるもので、高い省エネ性能を持っています。
家庭やオフィスなどの照明はいまだに蛍光灯(蛍光ランプ)を使用しているところも多いでしょう。白熱電球はフィラメントに電気を流すことで発熱・発光しますが、蛍光灯の場合は熱電子を水銀原子にぶつけて紫外線を発生させ、それを蛍光体に反応させることで光を生み出します(放電発光)。
なお、蛍光ランプを開発したのはアメリカGE(ゼネラルエレクトロニクス社)のインマンという人物です(1935年)。
LED照明は長寿命でランニングコストが安い
LEDは発光ダイオードという半導体の一種で、電気を流すと発光する仕組みになっています。
LEDと言えば、蛍光灯と違ってスイッチを入れるとすぐに点くというイメージがありますが、応答も速く、高速で点滅させたりする使い方に向いています。白熱電球・蛍光灯よりも長寿命であり、消費電力が少ない(白熱電球の約1/5程度、蛍光球とは同等)ので電気代がかかりません。また、紫外線が出ないので虫が寄って来ず、二酸化炭素の排出量も少ないという特徴があります。
ただし、白熱電球や蛍光灯に比べて値段が高く、重量が重いというデメリットがあります。また、LEDは熱を光に変えるのではなく、電気を光に変えるため発熱量が少ないのですが、LEDそのものは熱がこもる場所では損傷することがあります。