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インフラ

インフラは必要不可欠なもの
インフラストラクチャー、インフラとは、生活や産業活動などの基盤となっている施設です。英語ではinfrastractureと書き、直訳すると「下部構造」「下支えするもの」のこと。遡れば、古代文明の様々な土木作業などもインフラに分類されるでしょう。現在では「社会的基盤施設」「社会資本」と訳されることが多い用語です。
多くのインフラは公共財
インフラには、次のような施設が含まれます。多くのものは公共財の性質を持っています。

・道路
・治水施設
・鉄道
・港湾
・上下水道
・公園
・エネルギー供給施設
・通信施設等々

また、教育・医療・社会福祉などの社会生活を行うための施設もインフラに含まれることがあります。
インフラ整備・管理には長期的計画が必要
インフラは社会の維持・安定、統合のために欠かせません。例えばもし全国の道路が荒れ放題になったら、社会は大混乱するでしょう。大地震への備えだけでなく、治水対策の不備の怖さは日本人全体が痛感するところです。このため、インフラには長期的な視点で計画的に整備したり、管理したりする必要があります。したがってインフラの整備や管理は政府、あるいは政府による強い監督に従って行われるのが普通です。また、それに伴いインフラ施設が満たすべき機能・構造は法律によって基準が定められています。
最近では、2018年の末に水道設備の老朽化や自治体の経営状態の悪化から水道法が改正されています。
賛否両論分かれる「コンセッション」
一方で、近年は上下水道、空港、道路などの運営権を民間に売却する民営化「コンセッション」が話題になっています。インフラは必要不可欠なものですが、政府や自治体には大きな負担となることがあり、品質に問題が生じたり財政悪化の原因となる側面もあります。例えば人口減少している地方都市がある場合、そこのインフラに大量のお金を投入するのは難しいでしょう。そこで「民の知恵」を結集し効率化やサービスの向上を図ろうということで、「民間資金を活用したインフラ整備(PFI)」の一種として2011年の法改正から導入されたのがコンセッションです。
かつてはPFIと言えば国や地方自治体がお金を出して民間企業がインフラを建設するものでした。民間企業への支払は長期に渡る分割で行われました。
これに対し、コンセッションでは公共施設を運営する権利を民間企業に丸ごと売却します。国や自治体は建設にかかった費用を売却益で埋め合わせられますし、運営事業体がインフラ事業の売上を改善させることも期待できます。
一方で、生活に不可欠なインフラの運営を利潤追求を主目的とする事業体に任せていいのか、という議論などもあります。実際に世界では多くの水道民営化が失敗に終わっており、コンセッションには賛否両論あります。