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エネファーム

エネルギー+ファーム
エネファームとは、電気とお湯を同時に作り出す家庭用燃料電池のこと。「エネルギー」と「ファーム=農場」を組み合わせた名前になっています。
エネファームは都市ガスやLPガスがエネルギー源。ガスから取り出した水素を酸素と化学反応させて電気をつくり(燃料電池ユニット)、発電時に発生した熱でお湯も一緒につくり出す仕組みになっています(貯湯ユニット)。排熱を給湯などに再利用するシステムはコージェネレーションと呼ばれています。
燃料電池ユニットと貯湯ユニットは薄い長方形になっており、一体型と別置型があります。エネファームのメーカーはパナソニック・アイシン精機・京セラの3社となっています(2020年3月現在)。
エネファームは自宅で発電すると同時にお湯をつくり出すことから、ガス給湯・暖房機を使用している住宅と比較すると、CO2排出量を年間約1.2トン削減できると言われています。
エネファームのメリット
CO2削減以外にもエネファームを使うと様々なメリットがあります。
まず、補助金制度やガス料金優待プランがあること。エネファームを使うと電気料金を削減できますがガス使用量は増大します。しかし、エネファームを設置すると国や自治体から補助金がもらえますし、ガス料金が安くなる料金メニューも用意されています。
エネファームには貯湯ユニットがあるので、常時暖かいお湯を使うことが可能です。また、エネファームの発電中に停電が起こった場合、ガスと水道が供給されていれば、継続して電気とお湯を得ることができます。
エネファームは発電時のエネルギー効率が高く、送電ロスも少ない仕組みになっています。さらに付属モニターによって発電の具合をモニタリングすることもでき、他の発電機より静かです。
エネファームのデメリット
エネファームのデメリットとしては、初期費用が高いことが挙げられます。また、エネファームは高さが1mを超える大きな設備なので、設置場所が限られます。他にも製品の寿命が短い、基本的に充電できない、お湯の温度によっては発電が制限されるなどのデメリットが指摘されています。
エネファームミニ
デメリットとして設置場所が限られることを挙げましたが、最近では京セラから「エネファームミニ」が発売されています。販売台数が横這いになっていた現状を打開すべく開発されたもので、隣接地境500mm程度の戸建住宅や集合住宅に設置可能な機器の小型化を目指し、定格発電出力の低出力化とエアコン室外機と同等の大きさ(燃料電池W800mm×D350mm×H700mm、熱源機W480mm×D250mm×H750mm)を実現。これまで設置スペースの問題からエネファームを設置できなかった人にも導入することが可能になっています。