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エコロジカル

エコロジカル・ネットワーク
エコロジカルとは、英語で「ecological」。本来は生態学「ecology」の形容詞なのですが、「環境上の」「環境にやさしい」という意味もあり、「自然と調和している様子」を指す言葉にもなっています。近年、環境負荷の低減や環境保全、自然環境との調和を求める様々な活動がありますが、エコロジカルとはそのような要請に応える行動のことでもあります。
国土交通省では「エコロジカル・ネットワーク」について様々な調査を行っています。エコロジカル・ネットワークは「明確な定義はありませんが、おおむね野生生物が生息・生育する様々な空間(森林、農地、都市内緑地・水辺、河川、海、湿地・湿原・干潟・藻場・サンゴ礁等)がつながる生態系のネットワークのこととして使われる言葉です」と説明されており、その形成のためには次の3つを適切に配置・保全することが重要とされています。

①生物の生息・生育空間のまとまりとして核となる地域(コアエリア)
②外部との相互影響を軽減するための緩衝地域(バッファーゾーン)
③生物が分散や移動して個体群が交流し、種や遺伝的な多様性を増すため、これらの生息地をつなげる回廊(コリドー)

「令和2年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」では、生態系ネットワーク(エコロジカル・ネットワーク)について、「第2部・第2章・第3節 生物多様性保全と持続可能な利用の観点から見た国土の保全管理」で次のような点に注目しています。

1. 生態系ネットワークの形成
2. 重要地域の保全
3. 自然再生
4. 里地里山の保全活用
5. 木質バイオマス資源の持続的活用
6. 都市の生物多様性の確保
エコロジカル・フットプリント
また、人間がどれほど自然に依存しているかを明らかにする指標に「エコロジカル・フットプリント」があります。これは人間の活動によって消費される資源量を分析・評価する指標の1つで、人間が持続可能な生活を送るために必要な土地面積や陸水面積として表されます。その計算式を簡単に示すと以下のようになります。

〈人口 × 1人あたりの消費 × 生産・廃棄効率=エコロジカル・フットプリント〉

エコロジカル・フットプリントは先進国ほど高い傾向があります。人間が地球環境に及ぼす影響=地球の自然生態系を踏みつけた足跡(または、その大きさ)としてエコロジカル・フットプリントと呼ばれています。