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子どもから父親を奪わない“共同養育”に感じる光。離婚するとひとり親になると思っていた(1/4ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2020/09/11

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イメージ/123RF

さまざまなカタチで離婚後も両親で子育てを行っているママの実体験を記事化したシリーズ。今回は、共同養育という考え方を知ることで離婚への不安が払拭されたママをインタビューしました。

■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。

離婚したい気持ちは数年前から決まっていたのですが、当時は離婚するとひとり親になると思っていたので、子どもたちから父親を奪ってしまうことが心配で踏み切れずにいました。

弁護士に相談しても「離婚する覚悟がない」と言われたりしてモヤモヤする一方でした。経済面の不安もあったのでFPにも相談しました。ライフプランを作ったら、具体的な数字が見えたことで、頑張ればなんとかできるかもしれないという自立への希望が見えました。残る不安材料は子どもと父親の関係のことだけでした。

姓のことでも悩みました。「私は旧姓に戻したいけど子どもたちは変えたくない」と。そんななか、ネット検索をしていたときにりむすびのyoutubeにたどり着いたんです。そして、共同養育という考え方を知り、「私が求めていた情報はこれだ!」と悩みが一気にクリアになりました。

その後、「子どもは自分の所有物ではない」「相手の悪口は言わない」といった共同養育に向けた親の心得などを学んだり、グループワーク(りむすびコミュニティURL)で他のママやパパから「共同養育するためには争わない方がいい」「裁判所を使わずに協議がいい」など実体験に基づいた多くの情報を得られたのは大きかったです。

残すは夫に共同養育の考え方を知ってもらうばかり。私の説明ではわからないと夫が言い出したのをきっかけに、りむすびで説明を受けるよう促せたのもよかったですね。

こうして、夫婦ともに共同養育という考え方の共通認識を持ったうえで協議離婚したので、共同養育を始めるのはスムーズでしたね。話し合い(話し合いサポートURL)は第三者の専門家を交えたので感情的にならずに取り決めができてよかったです。ちなみに、姓は子どもも私も変えていません。仕事の時だけ旧姓を使っています。

■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。

LINEで子どもたちの週末の予定などを共有しています。父親と子どもたちも直接やりとりしていますね。父親は同じ沿線に住んでおり、次男はほぼ毎週末父親の家に行っていますが、長男は部活や友達との約束で忙しいので会えるときに自転車で行ったりしています。宿泊も自由です。

元夫は大のアウトドア好き。離婚前と同様、週末には子どもたちをよく海やキャンプなどに連れて行ってくれています。つい先日は、子どもと海に行きたい夫、友達と海に行きたい長男の両方の希望を叶えるべく、元夫が長男の友達も連れて海に行ってきました。

我が家が離婚していることは友達にもママ友にもオープンなので、周囲もみな風通しのいい環境になっていますね。学校行事などもすべて一緒に行っていますし、運動会も今までと変わらず他の家族と一緒にお弁当を食べたりしています。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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