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生きているからこそ会える|父親を亡くした経験から想う父子の絆の大切さ〜みほさん〜(1/3ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2020/05/12

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イメージ/123RF

さまざまなカタチで離婚後も両親で子育てを行っているママの実体験を記事化したシリーズ。今回は、ご自身が父親を亡くした経験から、父親と子どもの絆を大切にしたいと願うママをインタビューしました。

■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。

父親は遠方に住んでいるため、父親が九州に来られるタイミングに合わせて交流をしています。年に8回くらいでしょうか。どこで何をするかは、すべて父親と子どもたちに任せています。こちらの自宅には入らないということだけは暗黙の約束となっていますが、それ以外は期間や宿泊など自由にいろんなところへ出掛けていますね。

また、遠距離のためしょっちゅう会えないので、子どもがいつでも手紙を父親宛に書けるようにと返信用封筒を用意した「お手紙セット」を父親が子どもへ送ってくれるなどして、直接会えなくても交流できる方法を考えてくれています。

今は、外出自粛で父親がリモートワークなので、平日の夜、週2、3回ほどビデオ電話での交流を楽しんでいます。私も時折交わって話していますよ。

日程を決めるなどのやりとりは、親同士LINEでやりとりしています。敬語など使わずに口調もフランクですね。また、子どもの成長につれ父親との交流の仕方も変わってくるので、どうやってコミュニケーションを取っていくのがいいのかといったことも元夫とすり合わせしています。親同士としての関係は、結婚していたときよりもいいと思います。

■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。

離婚当時、共同養育という言葉は知りませんでしたが、当たり前のことだと思っていたので自然と始めることができました。離婚の際に公正証書は作りましたが、養育費のことだけ記載し会うのが当然だと思っていたので面会交流のことはとくに取り決めをしませんでした。

葛藤がなかったというわけではありません。父親と子どもが会っているときにこみあげてくる悲しさや寂しさ、子どもに対する罪悪感など、もがき苦しんでいる時期もありました。そのときは自分の感情をすべて元夫へぶつけていました。彼は言い返すことなくすべて受け止めてくれていました。

会わせたくないという気持ちはなかったです。私自身が子どもの頃に父親を亡くした経験があったことも大きいと思います。生きているからこそ会えるわけですから、その会う機会を私が奪うことなんて思いもしませんでした。

次ページ ▶︎ | 共同養育するにあたり困っていること、困っていたことはありますか。 

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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