お金は「道具」に過ぎない ——『FIRE』著者 クリスティー・シェン、ブライス・リャン インタビュー(5/5ページ)
Uchicomi+(ウチコミ!プラス)編集部
2021/09/08
世界を旅しながら資産を増やす
——コロナ禍の前は世界中を旅していたそうですね。節約をしながら資産を増やし、人生を楽しむ。なぜこのようなライフスタイルに?
クリスティー・シェン:多くの人は東京やトロント、ニューヨークのように物価の高い都市での仕事に縛られている。しかし、経済的に自立してしまえば物価の高い都市で生活する必要はないのです。
私たちは世界を旅するようになって、ほかの地域で過ごすことがいかに安いかということを知りました。実はアジアだけではなくヨーロッパでも安価に過ごせる都市があります。例えばポーランド。ポーランドはヨーロッパということもあり、物価が高いと思われているかもしれませんが違います。また、ポルトガルも低コストで生活することができる。それらと比較してもさらに快適なのはタイです。
私たちはトロントで1500カナダドルの家賃を払っています。これはトロントでは安いほうで、通常トロントの家賃は2000〜3000カナダドルくらい。タイに行ったときは月600ドルでプール付きです。料理をする必要はないですし、毎日泳いで楽しんでいます。そして主要なエリアにはどこへ行くにも歩いていけます。
タイに滞在した際、日本円で稼いだお金をタイバーツに換金している多くの日本人がいました。彼らは東京やその他の場所でリタイアするより、はるかに高い生活水準で暮らしています。
今回のコロナパンデミックにより、自宅で仕事ができるようになった人も多いかと思います。私たちのように物価の安いところでやりくりすれば、その差額を資産のポートフォリオに組み込むことができる。このような場所で暮らし、仕事をすることができれば東京で引退するのに十分なお金を貯めようとした場合よりも、早くリタイアすることができるのです。
ブライス・リャン:これは「ジオグラフィック・アービトレージ」と呼ばれるコンセプトで各地域での物価や貨幣価値の差を活用するというものです。
年間いくら使っているかを把握し、その25倍の貯金をすることで、いまとまったく同じライフスタイルを続けることができるというものです。日本やイギリスであれば、タイやベトナム、フィリピンにいったときには貨幣価値が高まります。これらのことを組み合わせると、思ったよりもずっと早くリタイアすることができる。
そうであれば、目標は現在の生活費の25倍ではありません。タイやベトナムに住むとしたら、実際にはそれらの国で住むための費用の25倍であり、その数字は東京のような大都会に住むよりもずっと低くなることでしょう。
クリスティー・シェン、ブライス・リャンのインタビュー完全版(動画)はウチコミ!プラスで視聴することができる。
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