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お金は「道具」に過ぎない ——『FIRE』著者 クリスティー・シェン、ブライス・リャン インタビュー(2/5ページ)

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例えばそれは、カジノに行って儲かるスロットマシンを選ぼうとするのではなく、カジノそのものに投資するのと同じようなものです。なぜカジノそのものに投資するか? それはどのスロットマシンが儲かるのかを知ることは難しいですが、カジノ自体が儲かっているかを知ることができるチャンスはあるからです。


インタビューに応じるブライス(左)とクリスティー(右)/編集部

基本的には買って、売らない 

——NYダウ、ナスダック、S&P500は長期で見ればずっと右肩上がりです。一方、日経平均はバブル崩壊後、長いあいだ低迷し、最高値である3万8957円(1989年12月29日)を30年ものあいだ超えることができていません(TOPIXは6日以降、1990年8月21日以来の高値を更新中)。また、コロナ禍で各国が実施した金融緩和もテーパリング(買い入れ額縮小)の議論が始まり、近い将来その時期を迎えようとしています。インデックス投資に死角はない?

ブライス・リャン:米国人の多くは「米国に投資しろ」と言います。米国が世界の中心だと考えているからです。米国にだけ投資するより、もう少し国際的な側面から見たほうがいい。米国では(リーマン・ショック時のような)、ときどきクレイジーな人たちがいるので、いつ状況が悪くなるかは分かりません。私たちは米国だけに投資するのではなく、世界中の株式市場に投資したいのです。

どの国が上手くいくか分からないし、誰もそれを予測できない。個々の国ではなく世界を対象にするのです。なぜなら「世界がお金を稼ぐ」からです

そして株式市場は今後大荒れすることが予想できます。1918年のスペインかぜのパンデミックが収まった後、「狂騒の20年代」に突入しました。これはほぼ10年間にわたって経済が拡大した時代ですが1929年に株式市場が大暴落して終わります。

短中期的には上がったり下がったりするかもしれませんが、少なくとも1年か2年ほどは上昇していくと思います。しかし、より高い視点から投資について語るときに重要なことがあります。

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